11.
夢小説設定
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帰り道。
一人でのんびりと歩いていた唯月は、ポケットに入れた携帯が震えている事に気付いた。
電話だ。
『……』
画面に表示された名前は、つい最近連絡先を交換したばかりのサエだった。
『…もしもし』
《あ、もしもし唯月くん?今ええかな?》
『いいよ』
《脚、無理せんかったら大丈夫って言ってたやろ?》
『うん』
《ほな今もバレー部に入ってんの?》
サエと会話をしながら、唯月はやはりのんびりと歩いている。
『入ってるよ。選手になるつもりはないから、マネージャーとしてだけど』
《そうなんやぁ。…もしかして、明日からのインターハイに出るとか?》
『出るよ。なんで?』
《あー…なんか、応援とか…行けたらなぁって思って》
『自分の学校は応援しなくていいの?』
《うーん…知り合いおらんしなぁ》
『そう』
《行っても…迷惑ちゃうかな》
『全然。いいんじゃないかな』
電話の向こうで嬉しそうに笑う彼女の声を聞いて、唯月は立ち止まった。
『…来るなら、気をつけておいで』
《うん、おおきに!》
『…じゃ、またね』
電話を切って、唯月は携帯の画面に視線を落とす。
『……』
携帯をポケットにしまい込んで、唯月は家に向かって歩き出した。