9.
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烏野バレー部員達は、このまま戻って反省と分析、そして練習をするらしい。
「「八賀さんも来ますか!?」」
『いや…俺は帰る。バレーするつもりの服で来てないし』
わくわくした顔で聞く日向・影山に、唯月は首を横に振った。
確かにパーカーに七分丈パンツ、バレー用でないシューズは適切ではない。
「そっスか…」
「残念っス…」
『えっと…なんかごめん…?』
あからさまにテンションの下がる2人を見て、思った以上に懐かれていたことに驚き、唯月は思わず謝る。
「唯月さん!!」
『っ、はい!』
後ろにいた西谷にガシッと鞄を掴まれ、唯月は飛び上がる勢いで驚いた。
「ああもう西谷…唯月がびっくりしてるよ…」
東峰がオロオロと西谷を叱り、唯月は ばくばくと疾走する心臓を宥めている。
『ごめん旭、ありがと…』
「唯月さん、連絡先!!」
携帯を差し出され、ああそうだったと思い出した唯月もポケットから携帯を取り出した。
『…あ、』
「?」
『充電切れた』
「また唯月はうっかり!」
『ごめんて』
送信出来ていなかったメッセージといい、切れた充電といい、今日は随分うっかりが過ぎる。
澤村に指摘され、唯月は肩をすくめる。
『えっと…ごめん、3年の誰かに聞いてもらえる?』
「……」
西谷はそれに応えず、自分の鞄を探り出した。やがて見つけたお目当てのものを取り出して、西谷はにっと笑う。
『?ペン?』
首を捻る唯月の腕をグイッと掴んで引き寄せ、手の甲に文字を書き出した。
「…はい、俺の連絡先っス!」
『!』
書かれた連絡先を見て、唯月は目を丸くする。
「充電終わったら連絡してください!」
『…あ、はい』
笑顔の西谷に頷いて、唯月はしげしげと連絡先を見つめた。
「あ、そーだ唯月さん、言い忘れてたんスけど」
『?』
「私服、めちゃくちゃかっけーッスね!」
『!』
似合ってます!と続ける西谷に、唯月の心臓が一度跳ねる。
『あー…うん、ありがとう…』
とりあえず礼を言って、唯月は西谷から視線を外した。
『(…いや………いやいや)』
唯月顔がほんのり赤くなったのは、夕日のせいか、それとも。