6.
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合宿が目前に迫った。
あと3日で合宿、というある日。
「八賀、ちょっといいか」
『?』
唯月は今日もバレー部へ顔を出していた。
というより、東峰が逃げないように迎えに来る西谷に、ついでのように捕まって連れて来られているだけなのだが。
しぶしぶながらも練習に付き合っている唯月を見て、澤村と菅原はある決意をしていた。
そしてその決意を、部活終わりの着替えの時間にぶつけることに決めたのである。
部員じゃないから、と遠慮して部室を使いたがらない唯月を部室に引っ張り込んだのはそのためだ。
『なに?』
尋ねる唯月は部室の隅で座っていて、澤村と菅原はその前に同じように座る。
『?』
「八賀、俺たち考えたんだけど」
「やっぱり八賀に、バレー部に入ってほしい」
『!』
いつもとは違う真剣な顔で頼み込まれて、唯月は目を見開いた。
その場にいた部員たちも、会話の行方を気にして注目する。
「八賀がいてくれたほうが勝率が上がるとか、それももちろんあるけど」
「俺たちは純粋に、お前とチームになってバレーがしたい」
『…』
唯月はちらりと視線だけを他の部員たちに向けた。
心配そうに見守る東峰以外は、頷く唯月を期待している様子でこちらを見ている。
『……俺は、』
澤村と菅原を真っ直ぐ見て、唯月は言った。
『バレー部には入らない』
「!」
それを聞いて俯く菅原たちを見て、唯月は重ねて言う。
『入らない理由を、ちゃんと話すから』
「?」
『聞いて、もらえるかな』