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始まった第3セット。
対等に青城と戦えている烏野は、途中に青城のリベロ・渡のトスに驚きつつ試合を進めていく。
『(あのリベロ、相当努力してるんだろうな…)』
トスを丁寧に上げることももちろんだが、セッターがいない時にセッターのようなトスを上げることは、並の努力では出来ない。
それだけ青城のレベルが高いということだ。
烏野だって負けてはいない。
ウォームアップゾーンで欲求不満を溜めた日向がコートへ出ると、コートの横幅めいいっぱいを使ったワイド移動攻撃で青城を振り回し、同点まで追いついた。
『日向はどこまで進化するんだろう…』
あの飢えた小さなケモノにコートを支配されるような錯覚に陥る。
味方で良かったと思うほどに、今の日向は囮としての役割を全うしている。
青城がタイムアウトをとった。流れを断ち切るためのタイムアウトだ。
恐らく青城は、このタイムアウトで日向のワイド移動攻撃への対応策を練るのだろう。
タイムアウトがあけて、試合が再開した。
日向のワイド移動攻撃には誰も反応しなかった。
ノーマークであるが故に視界が拓けた渡によって、あっさりレシーブされてスパイクを打たれてしまう。
止められないブロックはレシーブの邪魔になる。だからブロックしなければいい。
それが青城の出した答えだった。
「対応が早ぇーよ…」
滝ノ上がぼそりと呟く。
敵ながら天晴れだと言わんばかりのそれに、唯月は思わず口角を上げた。
『(青城と試合するのは、楽しそうだなぁ…)』