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夢小説設定
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「お、なんだなんだ」
「変人速攻見破られたか?」
『……』
滝ノ上や嶋田の言う通り、先程から変人速攻が止められ始めている。
菅原から日向影山ペアに提案された変人速攻の合図は、どうやら既に青城の及川に読み解かれてしまったらしい。
『さすがに早いな…』
速攻が読み解かれただけでなく、後衛の影山が出てくる所を狙ってサーブを打たれたり、点差に焦った影山のツーアタックを簡単に止められる。
『……』
さすが試合慣れした青城、というべきだろう。一つひとつに対しての対応が速い。
やがて青城の及川は、サーブレシーブの相手を田中一人へ絞っていく。
何度も何度も狙われミスを重ねていく田中を見て、唯月はグッと唇を噛み締めた。
ホイッスルが鳴って、烏野高校の2回目のタイムアウトを知らせる。
「…繋ぎが命のバレーで」
『……』
嶋田の声に、唯月は視線を向けた。
「肝心要のサーブレシーブを連続でミスってる時の、あの罪悪感と孤独感は尋常じゃない…」
『(確かに、)』
その罪悪感と孤独感は、もちろん唯月も知っている。
満足にレシーブ出来なかった頃は、よくサーブレシーブで狙われたものだ。
『(でも田中……、田中はさ、)』
そんなことでへこんで折れてしまうような、そんな男ではなかったでしょ?
「フンヌァァア!!!」
コートに視線を戻したと同時に響いた、田中の雄叫びと両頬を強く打つ音。
真っ直ぐ前を見つめる田中を見て、唯月は口元を緩めた。