2.
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約束の日。
「八賀さあああん!!迎えに来ましたあ!!」
ホームルームが終わった瞬間。
唯月の教室の扉が、スパーン!と音を立てて開く。もちろん開けたのは西谷だ。
クラス中全員が西谷に注目し、次いで西谷が目当てとしている唯月に視線を移す。
唯月はひくりと顔を歪ませた。
『うわあ…ほんとに来た…』
「ご、ごめんな八賀…」
菅原達がいるから迎えに来なくても大丈夫だ、と言った一言は、やはり西谷の中には保存されていなかったらしい。
「昨日も一昨日も、今日の放課後が楽しみで仕方なかったみたいでさ…」
悪いな、と続ける澤村の声を聞いて、西谷のことで謝られるのは何回目だろうかと埒もあかないことを考えてみる。
「行きましょう!!部活!!」
『着替えてから行くから…先に行っーー』
「部室使ってください!」
『いや、でも部員じゃなーー』
「いいですよね!大地さん、スガさん!!」
「いいぞ」
「いいよー」
『……』
「行きますよ!!」
ことごとく遮られる自分の言葉を飲み込んで、代わりにため息を一つ。
肩に置かれる菅原と澤村の手が、いやに優しかった。