10.お昼寝
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作、小説、写真集に掲載されてる読切の設定を元にオリジナル(+原作)ストーリーとなっています
逆ハー
▽夢主 (普通の女の子)
英名 Lily = Wammy
ふんわり清楚系女子
ワイミーズ出身者
L、M、Nに愛され懐かれ母のような存在
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Lの部屋にベッドは置いて無い。
Lがベッドで寝る時は必ずわたしの部屋のベッドを使う。
Lの部屋に置いたら?と何度聞いても
Lは頑なに首を縦に振らない。
パソコン、モニター、床に広がるコード。
様々な機械、散らばったディスク、資料…
ベッドを置けるスペースが無いらしい。
Lの部屋じゃなくても極秘作戦室は広いから余ってる部屋ならいくらでもあるのに…
何故か自分のベッドを置くのは嫌がる。
……どうしてだろう?
ベッドルームに入って、すぐ足が止まった。
「あ。」
そうだよね、Lの事だから資料広げっぱなしだよね……
紙の上では寝れないよ……
「L、ちょっと…待ってね。資料片付けるね?」
ベッドの上に散乱している大量の資料をかき集めるが
Lはそんな事お構い無しに
ゴロンと紙の上で横になってしまった。
「紙の上で寝ちゃ」
「全て頭に入りました。それより……」
少し歩いてすっかり覚醒したらしいLは
わたしの腕を引っ張り、強引に引き寄せた。
「わっ」
バランスを崩したわたしはベッドに
というより、Lに覆いかぶさる形で
倒れ込んでしまった。
「離れないでください」と上目遣いで
ちょっぴり寂しそうに甘えてくるL。
休憩しましょう、と何度も声をかけて来たのは
甘えたかったらしい、とやっと気付いた。
強く抱き寄せられ、体勢的にわたしの胸にLの顔が押し当てられている。
「え、えるっ!」
甘えてくるのは別にいいけど、だ。
流石に胸に顔を埋めたまま寝ないで欲しい。
くすぐったくて、恥ずかしくって
ドキドキしちゃう。
慌てて離れようとするも
力強く抱きしめられて逃げられなかった。
「……気持ちいいです」
「え」
「……柔らかいです」
「きゃ、」
柔らかな感触をもっと味わうかのように
更に顔を擦り寄せてきた。
「だめだめ……、」
寝息が聞こえてくる。
「L、起きて!」
何度も体を揺らして起こそうと奮闘するも
Lは脚を絡ませきて全く起きる気配がない。
「ちょっと…、離してー!」
必死に離れようとするが、もがけばもがくほどLは力強く抱きしめてくる。
「おーい、Lってば!」
何度呼びかけても寝息が聞こえるだけだった。
……どうしよう、困った。起きない。
いつもなら、何度か呼びかけたら起きるのに。
Lが、爆睡してる。
1週間かかる仕事をたった4日で終わらせて
帰って来たという事は、4日間ろくに寝てないんじゃ……。
いや、Lの事だ。
一睡もしてないに違いない。
立ちながら寝るぐらいだもんね。
わたしの為に帰って来てくれたのに
無理矢理、起こすのもなんだか可哀想……。
………………。
………………。
大き過ぎる窓からお日様の光が射し込んで
ベッド全体を優しく包み込んでいる。
天気のいい昼下がり。
まぁ、いいか。少しくらい。
ベッドの上に散乱している資料をそのままに
わたしもLの体を抱きしめて目を閉じた。
Lの匂いがする。
洗いたての柔軟剤の匂い。
お日様の匂い。
甘い砂糖の匂い。
お風呂上がりの石鹸の匂い。
そのどれもが、Lだと証明する確かな匂い。
温かくて、優しくて、Lを感じる大好きな匂い。
とても落ち着く。