7.Happybirthday!!! 〜祈跡〜
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作、小説、写真集に掲載されてる読切の設定を元にオリジナル(+原作)ストーリーとなっています
逆ハー
▽夢主 (普通の女の子)
英名 Lily = Wammy
ふんわり清楚系女子
ワイミーズ出身者
L、M、Nに愛され懐かれ母のような存在
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「これはこれは……珍しいですね」
「私もこんな事をしたのは初めてだ」
片手で小百合さんの髪に触れ、彼女の寝顔を見る。
私の太ももを枕代わりにして寝ている彼女は
まだ起きそうに無かった。
肩に寄りかかり、寝ていた小百合さんは首をこくりと前に倒し、私の膝に顔をぶつけそうになっていたので、片脚だけソファから下ろし、小百合さんの上半身をそのまま倒してあげた。
必然的に私の太ももに頭を乗せて寝ることになってしまったが彼女は気持ち良さそうに寝ている。
「お嬢様は朝早くから飾り付けの準備とケーキを作っていましたからね」
「そうか……」
リビングの扉を開けた時の小百合さんの向日葵のような笑顔、夕日を見た時のはしゃいでいる声も、料理を運ぶ後ろ姿、ゲームで負けた時、私がビーフシチューを完食した時、小百合さんはずっと楽しそうで嬉しそうだった。
思い起こされるのは小百合さんの笑顔ばかり。
必要最低限の家電、家具しか置いてない殺風景なリビングが、2人の手によって派手に煌びやからに変わっていた。
高級スイーツ店に並ぶどのケーキよりも綺麗で美味しい手作りショートケーキ。
いつも食べるどのケーキよりもとても美味しかった。
小百合さんとワタリからの誕生日プレゼントは
視界に入る、目の前の机に置いてある。
招待状を受取る何日も前から2人はこの日の為に
沢山、用意してくれていた。
「一応、お聞きしますが、部屋に戻らなくて宜しいので?」
「もう少し、こうしています。今だけは何も手につけたくない…数時間前の事が頭から離れず、どこか地に足がついてない自分がいる、……幸せだ感じている自分がいます」
「それは、良かった。貴方に幸せだと感じて貰えたのなら、私もお嬢様も同じ気持ちになります」
「…………ワタリ 、前言撤回します。誕生日は符号やデータではないと、特別な日だと2人から教わりました。毎年、祝ってくれていた事、感謝します」
ワタリは子どもの成長を喜ぶ親のように
温かい眼差しを向け頷き微笑んだ。
「今日はとても幸せな誕生日を過ごせました」
小百合さんにも伝わるように優しく頬を撫でた。
ワタリの微笑みも小百合の寝顔も幸せに満ち溢れていた。