7.Happybirthday!!! 〜祈跡〜
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作、小説、写真集に掲載されてる読切の設定を元にオリジナル(+原作)ストーリーとなっています
逆ハー
▽夢主 (普通の女の子)
英名 Lily = Wammy
ふんわり清楚系女子
ワイミーズ出身者
L、M、Nに愛され懐かれ母のような存在
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10月31日 15時07分。
今年こそは!と小百合はキッチンで張り切っていた。
10月31日、それはハロウィンでは無く
Lの18歳の誕生日を迎える特別な1日。
ワイミーズハウスに居た頃は
Lは勿論、子ども達の個人情報は殆ど知らなかった。
誕生日、血液型、生立ち、家族構成、孤児になった理由…。
創立当時は施設側としては秘密にしなければならないという規則は無かったのだが、各自深い理由があってワイミーズハウスに居たのでみんな必要以上に詮索しなかったのだ。
小百合が10歳くらいの時に英才教育が始まった頃には
本名すら知らない子どもも増えていた。
そんなワイミーズハウスでは、その月に誕生日を迎える子ども達を祝う会が月に1度、開かれるだけで、誕生日は友達同士でこっそりお祝いしていた。
極秘作戦室に来てから
ワイミーさんに誕生日を教えて貰ったけど
16歳の誕生日はLがイギリスに居なくて
お祝い出来なかった。
17歳の誕生日はサプライズで祝おうと思い
リビングの扉が開いた途端、クラッカーを鳴らしたのだが、キラキラテープと花吹雪が舞う中、立っていたのは
Lでは無く「大きな事件の為、2、3日は部屋にこもるらしいです」と教えに来てくれたワイミーさんだった。
ワイミーさんと一緒に花吹雪や飾り付けを
片付けてしょんぼりした1日になってしまったのだ。
「お誕生日おめでとう」と後日、伝えても
Lは「はぁ、どうも」と空返事するだけで
言葉では無くお祝いの気持ちとしてお花もプレゼントした(ワイミーさんを通して)けど、リビングに飾られLの部屋に飾ってくれる事はなかった。
……まぁ、そんな訳で
18歳の誕生日こそはちゃんとお祝いしたいので
本人に誕生日会の招待状を渡して
少しの時間でもいいからリビングで
お祝いさせて欲しいと伝えた。
「来てくれるといいなぁ…」
手作りのショートケーキは冷蔵庫に入れてある。
後はリビングで飾り付けを終えたら完璧だ。
プレゼントは……手作りバースデーカードにした。
一般的に誕生日プレゼントといえば
アクセサリーやゲーム、本人の欲しい物を
渡すのが1番なんだけど、Lだから……。
事件にしか興味の無いLだから……。
さすがに難事件はプレゼント出来ない。
そして、メロとニアからの手紙の件もあって
バースデーカードにした。
「伝わるといいなぁ」
誕生日を祝う理由を知らないLに
誕生日はとても特別で大切な日なんだよ、と
貴方が生まれた事、ここに居る事……
それは奇跡なんだよ、素晴らしい事なんだよ、と伝えてあげたい。