5.ふたりきり ーDay3ー
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作、小説、写真集に掲載されてる読切の設定を元にオリジナル(+原作)ストーリーとなっています
逆ハー
▽夢主 (普通の女の子)
英名 Lily = Wammy
ふんわり清楚系女子
ワイミーズ出身者
L、M、Nに愛され懐かれ母のような存在
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「お嬢様、3日間大変だったでしょう。Lのお世話をして頂いたこと、深く感謝しております」
ワイミーさんは向かいのソファに座り
わたしに紅茶を渡してくれた。
「いえいえ!大変だなんて…っ!とても楽しかったです、Lの事たくさん知れましたから……
それに、感謝するのはわたしの方です」
ワイミーさんが敬語で、しかも頭を下げるものだから、わたしまで畏まった態度になってしまった。
「Lと久しぶりに…ゆっくり話が出来ました。
2人で買い物をして、公園で綺麗な夕陽も見れたし……
Lって凄い寂しがり屋なんだなぁ、とか…
素っ気ない時は、集中してる時かなーとか、Lの事、沢山知れたの」
ワイミーさんは微笑みながら、頷いてくれる。
「あ!ワイミーさん、あのね、Lがーー・・・」
この3日間、Lと2人で過ごした事を
全部、ワイミーさんに話した。
優しくて聞き上手なワイミーさんだから
ついつい、話が長くなってしまった。
ワイミーさんはわたしの話に優しい眼差しを向け相槌を打ち、最後まで聞いてくれた。
「……やはり、お嬢様はLにとって、かけがえのない存在なのですね」
何がだろう?
「お嬢様が居なかったらLはずっと独りのままでしたから。ワイミーズハウスでLを知っている子ども達は極わずか…、最初に喧嘩をした子ども達とメロぐらいでしょう。1人を好むLは、このまま孤独に生きていくのかと私は心配していたのですが……。お嬢様だけが毎日Lを気にかけ、少しの時間でもお会いし話をしてくれた事、一緒にケーキを食べてくれた事、それだけでLは…救われたのかと」
「そんな……わたしは何も…。ただ純粋にLと話したくて、部屋に押しかけていたようなものです。ワイミーさんがLの事を大切にしてたからじゃ……」
「私はLが望む環境をただ、与えたに過ぎませんよ。
まぁ、Lは他の子ども達とは違う異才でしたから…気にはかけていましたが……
当時のLには愛という不確かで不完全な感情を受取る器はありませんでしたからね」
ワイミーさんは目を伏せて
ティーカップの縁を優しく親指で撫でた。
幼少期のLを思い出しているようだった。
「……Lに心という器を教え、肉眼で見える確かな愛を与えたのは…全てお嬢様。
私には親の愛情しか与える事は出来ませんから」
ワイミーさんはわたしを見詰め優しく笑った。
「ですから…お嬢様は、Lにとって、かけがえのない、たった1人の女性なんですよ」
Lにとって…かけがえのない存在。
わたしで良いのだろうか。
何も取り柄は無いし、頭も良くない。
ワイミーさんみたいに気が利く訳でもないし
Lの指示された仕事を出来る訳でもない。
「………そうかな」
ワイミーさんが立ち上がり、Lの寝顔を覗き込み
ほほほと小さく笑う。
「ええ。この様な顔で寝るのはお嬢様の前だけですから」
ぐっすりと膝で寝ているLの顔をわたしも覗き込む。
確かに…。
Lのこんな顔を見れるのはワイミーさんとわたしだけだ。
「ふふふ、そうだといいな」
遊び疲れた子どもの様に
無邪気であどけない安心しきった寝顔。
はねた黒い髪に指を通し、優しくLの頭を撫でた。
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