3.ふたりきり ーDay1ー
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作、小説、写真集に掲載されてる読切の設定を元にオリジナル(+原作)ストーリーとなっています
逆ハー
▽夢主 (普通の女の子)
英名 Lily = Wammy
ふんわり清楚系女子
ワイミーズ出身者
L、M、Nに愛され懐かれ母のような存在
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
何もする事が無くなった小百合は1人
寝る前にリビングでテレビを見ていた。
テレビの内容は頭に全く入ってこず
考える事はLのお風呂の事。
食べる事も着替える事も出来ない程に
集中してしまうLの事だから
お風呂で体を洗う事すらしないのかも…
…………。
え、待て、待て待て。
小百合は自分自身を落ち着かせる。
とりあえず、タオルで隠して、髪の毛から洗おう。
体は自分で……
……いやいや、そもそも一緒に風呂場に入るの?
頭の中で色んな不安がぐるぐる回る。
「どうしよう…」
そんな事を考え倦ねていると時刻は23時過ぎていて
Lから「お風呂に行く」という呼び出しも無かった。
「あっ!Lの事だからお風呂に入る事すら忘れてる!?」
事件の事を考え過ぎて食べる事を忘れ
集中してしまうのだからそうに違いない、と
小百合は立ち上がり、慌ててLを呼びに行く。
Lの部屋に行ったが、姿が見えなかった。
トイレかと思って部屋で待ったけど違う。
モニタールームか、資料保管庫か…
だが小百合の推測はどれも外れだった。
あとLが1人で行きそうな部屋は…と
小百合は頭の中で極秘作戦室の間取りを浮かべピンと来た。
L専用衣装部屋兼倉庫。
こだわりの白いシャツが何着もかけられ
壁面にはジーンズしか入ってない棚があり
変な洋服屋みたいになっていて、隅には
クッキー、ビスケット、フィナンシェ、
キャンディ、ゼリービーンズ……
日持ちするお菓子が箱に入ったまま積み上げられている。
窓の無い地下室の様な所で換気ファンや
幾つものパイプ管がむき出しになっており
無線機器、カメラ、マイク、盗聴器、コード…
よく分からない機械があちこちに置かれていて
パソコンやモニターを動かす為の電力システム装置も置いてあるフロア。
「そこしか考えられないわ…」
意を決して、小百合は地下へと向かった。
広い極秘作戦室
歩き回るだけでも凄く体力を使う。
息を整え、指紋認証、網膜認証でロックを解除すると
真っ白の壁が大きな音を立てて横にスライドする。
そこに現れる頑丈な扉は制限時間内にハンドルを手順通りに回してロックを解除しなければ開かない。
入るだけでも面倒なので、小百合は1度しか来た事がなかった。
扉を開けると冷たい空気が肌に触れる。
冷暖房は完備されていない、明かりも少ないフロアに足を踏み入れると、目の前に広がるのは太いパイプ管、壁のように佇む電力システム装置、無造作に置かれた機械の山…
奥に進むと、前が見えなくなるほどの大量の白いシャツが広がり、壁と同じ色をした模様の無い扉が忘れられたようにポツンとある。
明かりが漏れているから扉の奥にLは居るらしい。
「ふぅ、やっと見つけた〜」と一息つく。
Lは大きな機械の前に膝を抱え地べたに座って指を咥え何か悩んでいるように見えた。
「L?どうしたの?」
「お風呂に入ろうとここへ来たんですけど…、
カラビニエリのGISから依頼された政府に対するテロ組織のーー・・」
後半は専門用語だらけで何を言っているのか
小百合には理解出来なかった。
要は「お風呂に入ろうとここまで来たけど依頼された案件の事を考えていたら面倒になった」という事だ。
「えっ…と、いつからここに居たの?」
「38分前なので、22時56分にここへ来ました」
「えぇっ!!こんな所でじっとしてたら風邪引くよ!?ほら、お風呂行こ?」
小百合はLを立たせて腕を引っ張るが
Lは動こうとしなかった。
「小百合さん、何処に行くつもりですか?
私のお風呂はここです」
Lは目の前の機械を指さした。
「え!?これ業務用洗濯機じゃないの?」
「ワタリ開発、全自動ヒューマンウォッシャーです」
小百合は開いた口が閉まらなかった。