file.2
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作、小説、写真集に掲載されてる読切の設定を元にオリジナル(+原作)ストーリーとなっています
▽夢主 (普通の女の子)
英名 Lily = Wammy
ふんわり清楚系女子
ワイミーズ出身者
L、M、Nに愛され懐かれ母のような存在
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
大きな窓から射し込む光と撫でるような風が
小百合さんを包み込んでいる。
まるで絵画のような美しさと明るさで思わず息を呑んだ。
暗くてパソコンの明かりしか照らさない自分の部屋とは全く違う。
「人形みたい」
彼女の寝顔を見て無意識に口にしていた。
ワイミーさんが持って来てくれた高級感溢れる柔らかな椅子に膝を抱えて座り
何もすることも無いので、とりあえず
彼女の寝顔を観察する事にした。
陶器のような白い肌、長い睫毛、スッとした鼻筋、薄めの唇…呼吸をしていなければまさにフランス人形だ。
頬にかかる赤茶色の髪の毛を払って
紅潮した頬を無でそのまま輪郭をなぞって
彼女の唇に触れる。
すると長い睫毛が持ち上がり綺麗な瞳が
こっちを向いたので慌てた触れていた手を引っ込めた。
「ん……、え、……?」
まだ覚醒してない彼女は私を認識出来ていないみたいなので「おはようございます」と声をかけた。
「え!え、えるっ」
「はい、Lです」
「え?え、どうしたの?」
「小百合さんが風邪を引いたと聞いたので…ワイミーさんと、…お見舞いに」
彼女は信じられないという顔をして上半身を起こしてキョロキョロと部屋を見渡していた。
どうやら、私が居るから自分の部屋か確認しているらしい。
「小百合さんの部屋ですよ?ワイミーさんは食事の準備があるとキッチンへ」
「そう…。Lが来てくれたのにわたし、寝っちゃってたね」
「5分程前に来たばかりなので…、大丈夫です。ところで、小百合さん体調の方は…?」
「だいぶ良くなったわっ!きっとLが来てくれたから」
「非科学的な根拠ですね」
小百合さんはくすくすと優しく笑っていた。
良かった……
怒っている訳でも嫌われた訳でもなかったみたいだ。
彼女の笑顔を見るとまた胸の所がふわっと温かくなった。
さっきまでざわついてたのが嘘みたいに
穏やかに落ち着いて、そして温かい。
これが〝心〟というのか。
人の心って心臓の近くにあるんだな、と実感した。
小百合さんが隣で笑ってくれたら
それだけで、こんなにも全てが満たされるのか。