Lの気持ち
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作、小説、写真集に掲載されてる読切の設定を元にオリジナル(+原作)ストーリーとなっています
▽夢主 (普通の女の子)
英名 Lily = Wammy
ふんわり清楚系女子
ワイミーズ出身者
L、M、Nに愛され懐かれ母のような存在
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「L、一体どうしたんです?」
私はこちらを見ようとしないLの肩に
そっと手を置き優しく言いました。
Lは普段以上に背中を丸めて膝に顔を埋め
こちらを向いて、と促すも首を振り
自分の脚を強く握りしめ頑なに拒否してきたのです。
私は少し考え、少々意地悪な事を。
「ずっとそのような態度では、お嬢様に嫌われてしまいますよ。
さぁ、こちらを向いて、顔を見せて下さい」
すると、Lはゆっくりと私の方を向いてくれました。
膝に顎を乗せ、親指は口に咥えて頬を膨らまし
拗ねた顔をして目を合わせる事はせず
床をじっと睨み付けているL。
Lにもこんな表情があるなんて。
もしや、と思いお嬢様の名を出したのですが
どうやら当たったようです。
そう、Lはお嬢様に恋をしているのです。
お嬢様に会えないから不機嫌。
そして、自覚の無いその感情を
どう消化したらいいのか分からない。
1人で悩まれていたんですね。
少し泣きそうな、そんな顔になるまで。
「Lはお嬢様が居なくて寂しかったんですね」
「…… 分かりません。小百合さんが旅行へ行くのは理解していたのに、行って欲しくないって思うんです。
小百合さんが居ないと思うと、何故か落ち着きません。どれだけ難しいパズルや事件を解いてもどこか、満足出来ません、考えても考えても分からない……
糖分をいくら取っても、ダメでした」
「その気持ちが 寂しい というものですよ、L」
今にも泣き出しそうなLを私は抱き締めました。
14歳にしては幼過ぎる行動と
この世の全てを詰め込んだ天才的頭脳に付いていけず
置き去りにされたままの心が少しずつ動いているのだと、確かめるように。
「寂しい……?ワイミーさん、まだ理解出来ません。何故、小百合さんだけ?」
「そうですねぇ、人の心というのは理解し難く一言では表せないものですよ。
ですが、お嬢様のそばに居て貴方がその答えを見つける事は出来ます」
「小百合さんの……」
体を離し、優しく肩に手を置き、私はLと向き合いました。
もう泣きそうになる彼は居なく、いつも通りの表情に戻っていて安心しました。
Lは暫く宙を見て考え事をした後、驚くべき事を口に出しました。
「今からフランスへ行き、小百合さんを連れ戻します」