Lの兆し
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作、小説、写真集に掲載されてる読切の設定を元にオリジナル(+原作)ストーリーとなっています
▽夢主 (普通の女の子)
英名 Lily = Wammy
ふんわり清楚系女子
ワイミーズ出身者
L、M、Nに愛され懐かれ母のような存在
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「メロ、いつまでもそんな端に居ないで
こっちへおいで〜」
「いーやーっ!!あっち行けよ!もう来んなぁ」
部屋の隅で喚き散らしているメロ。
玩具に囲まれ静かに遊んでるニア。
確かにエマさんも大変だぁ…
ニアは兎も角、メロを見てわたしは冷静に考える。
ここに来たばかりの子は初めは緊張したり
ずっと泣いてたり、それぞれ個々の事情があるから
いつもエマさんもワイミーさんも何があっても絶対に怒らず笑顔で接している。
心に傷を負っていたり、愛情に飢えている子ども達は何も言わずに抱き締めたり、手を繋いだり、人の温もりを与えてあげるのが1番良いのよ、とエマさんが前に教えてくれた。
メロが攻撃的なのは怖いのかもしれない、誰も信用出来ないのかも、まだ幼いのに。
でも、きっと大丈夫。
わたしはメロの前にしゃがみ、ポケットからチョコレートを取り出した。
「今日はね、メロにおやつ持ってきたよ!はいっ、どうぞ」
本当は今日、Lと食べようと思っていた高級チョコレート。キラキラと光る紙に包まれ個包装されている特別なチョコレート。
ワイミーさん曰く、限定品で入手困難と聞いた事がある。
そんなチョコレートをメロは睨み付けなかなか受け取ろうとしなかったので包み紙を開け、メロの口の前に差し出した。
「あーん」って何度か食べるように促すと
警戒しながらもぱくっと食べてくれた。
途端、メロの顔がパァっと輝いた。
こんな美味しい物初めて食べた、と顔が言ってる。
眉間にシワ寄せて睨み付けてくる普段の顔とは正反対の子どもらしい年相応な可愛い顔付きになりわたしは嬉しくて嬉しくて綺麗なブロンズヘアーをそっと撫でてあげた。
メロの肩がビクッと反応したので「大丈夫、大丈夫だよ」と優しく言いながら。
「ふふっ。わたしはニアを見てるから遊びたくなったらいつでもこっちへ来てね」
メロは恥ずかしいのか少し下を向いてぷいっと顔を逸らしてしまったけど、今日は大人しく膝を抱えて座ってくれたので安心した。
わたしはメロから離れ、鞄を持って次はニアに近付いた。
おもちゃのブロックを綺麗に積上げて、ニアは沢山のぬいぐるみやタオルを手に取って遊んでいる。
学校帰りにワイミーさんにお願いしておもちゃ屋さんに連れて行ってもらいニアが遊びそうな
音が鳴って手足を動かせるロボットを買った。
対象年齢 6歳からと書いていたが、気にしない。
ニアは理解するのが早いので幼児用のおもちゃではつまらないのかも。
買って来たばかりのロボットのおもちゃを鞄から取り出し「今日も一緒に遊ぼう?」とロボットで顔を隠しニアに話しかける。
音を鳴らしたり、腕を動かせたり
隣でロボットで遊んでいたら
可愛いらしい瞳がやっとこっちに向いてくれた!
「ばぁあっ」とロボットから顔を出して
少し驚かしてみたらニアは小さな手を伸ばしロボットを掴み、ボタンを押したり手や足を動かし楽しんでいるようだった。
「ニアはロボットが好きなのかなぁ?」とか
「ほら、ここ音鳴るよ〜!ウィーン、ガシャーン」とか、色々と興味を持ってくれるように何度も何度も話してかけてあげると喜んでくれたのかロボットの手でわたしの脚をつんつん、としてくれた。
笑ったり、泣いたり1歳児らしい表情は何一つしないけど、遊ぼう、と言ってくれたような、そんな気がした。