柄崎の初恋
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麻希の口から返事が出るまで凄く長く感じた。
「柄崎くん…ごめん…なさい、その…」
麻希は頬を赤く染めフイっと顔を横に逸らした。
「…わたし……好きな人居るから…。だから…その…」
「麻希ちゃん!!」
突然、後ろから声が聞こえ振り向くと
息を切らした戌亥が走って来た。
戌亥は麻希を抱き寄せ柄崎を睨んだ。
「ちょっと!柄崎!何してンだよ!
麻希ちゃん泣かせンじゃねェーよ!」
「はぁ!?泣かせてねェーし!!
つか、何しに来たンだよ!?戌亥ィ!!!」
「戌亥くん!大丈夫だよ」と
麻希は戌亥の腕から離れた。
「柄崎、柄悪ィから麻希ちゃんに
ちょっかい出してンのかと思った」
「ア゛ァ!!?なンだって!?戌亥ィ!!」
「麻希ちゃん、探したよ。
目、赤いけど大丈夫??」
「う、うん」
柄崎の方を振り向きもせず戌亥は麻希の手を取り
教室へ向かおうとした。
「おい、コラ!待て戌亥!無視すンじゃねェー!!」
「うるさいなぁ…そんな大声出さなくても
聞こえてるよ。俺は麻希ちゃんに用があるんだ」
「麻希ちゃん、ほら、帰ろう」
戌亥は再び麻希の手を引っ張り歩き出した。
「あ…えっと…またね、柄崎くん」
戌亥に引っ張られながらも麻希は振り返り
柄崎に手を振った。