柄崎の初恋
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ある日、朝礼の時に担任から思わぬ情報が飛びこんだ。
丑嶋は中学校に戻って来る事は無く
少年院に入院する事になった。
(マジかよ…)
柄崎は机を思い切り蹴り飛ばした。
やり場のない怒りをどこにぶつけていいか分らなかった。
丑嶋の噂はすぐに学年中に知れ渡り
勿論、麻希の耳にも届いた。
今日も学校で何度か麻希とすれ違う事があったが
いつもと違い笑顔が少ない。
柄崎はそんな気がしていた。
(なんか…元気ないな)
気になった柄崎は放課後
麻希を探しに歩き回ってたら
中庭のうさぎ小屋の近くに人影が見えた。
(あ、卯咲月…)
声をかけよう、そう思った時、
麻希が下を向いて目元を拭い
肩が少し震えてるのが見えた。
(泣いてる…?)
「卯咲月!?」
麻希の肩を掴み振り向かせると
ぽろぽろと涙を流していた。
「おい!どーした!?大丈夫か!?」
「柄崎くん…どうしよう。
馨くんがっ…少年院に…うぅっ…」
涙を拭いながら震える声で麻希はずっと
「馨くん」と名前を呼んでいた。
(1人で泣いてたのか…)
「卯咲月…!」
柄崎は思いっきり麻希を抱き締めた。
「泣くなよ、丑嶋はまた院から出てくるから…!
すぐ会えるって!な!大丈夫!」
「柄崎くん…」
柄崎はさらに強く抱き締める。
「なンかあったら俺が守ってやる!」
抱き締めていた腕を緩めて麻希の両腕を掴み
涙に溢れた瞳を真っ直ぐ見つめた。
「俺…お前の事が…好きだ」
思わず告白してしまった。