怖がりな君
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パタパタッと顔の上で規則正しい音がすると同時に
柔らかい風が吹いている。
(気持ちいい…)
「気がついた?」
「…ん、?」
ゆっくり眼を開けるがまだ意識がハッキリしない。
目を瞑り心地良い風を感じていたら
頬に温かいものが触れた。
心地良い風がピタッと止む。
意識が段々とハッキリしてきてハッと目を開けると
丑嶋と目が合った。
頬の温もりは優しく撫でていた丑嶋の大きな手。
丑嶋は手から伝わる体温を確認すると
「まだ、熱いな」と呟き
うちわでパタパタと麻希の顔を仰ぎ出した。
「…馨くん?」
丑嶋の名前を呼び、瞬きを繰り返す。
ベッドの上に丑嶋は胡座をかいて座っていて
その太ももの上で麻希は寝ていたみたいだ。
「馨くん…」と何度目かの名前を呼ぶと
「ん?」と優しく微笑んでくれた。
お風呂に入ってた筈なのに…
いつの間に膝枕してもらって寝てるんだろう?
と思い出そうとしたら
「風呂でのぼせて倒れたンだよ」と教えてくれた。
「え」
怠けさが残った身体を起こし
少し離れてくるっと丑嶋に背を向けた。
(…倒れた?えーっと…倒れた…お風呂で?)
少し冷めた頬があっという間に熱を帯びる。
「大丈夫か?水飲めよ、ほら」と後ろから
優しい声がする。
(は、裸見られた!!!)