怖がりな君
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戌亥の怪談話は尽きることなく
巧妙な話術で聞いてるものを
恐怖の世界へと引き込んでいく。
幾つか怪談話をした後、戌亥は実体験の
怖い話を話し始めた。
「夜中にベランダから物音がするから
目が覚めて窓の方見たら
包丁持った女の人の影が見えたんだ…」
「いやいや、戌亥…」
柄崎が真剣な表情で戌亥の言葉を遮った。
「それは絶対、見間違いだ」
戌亥の顔を指差しドヤ顔で決める。
「そうっスよ!大きな魚を捌いてたとか」
マサルが茶々を入れ、それに続けて面白がった麻希も茶々を入れる。
「もしかしたら、川で桃を拾ったのかも」
「怖くて話題を逸らしたいなら聞くなよ」
最後に丑嶋が全員に的確なツッコミを入れ
高田と戌亥はとうとう吹き出した。
「あはは!やめてよ、変な話を入れるのは」
笑いながら戌亥は事務所の電気を付け
駄菓子を頬張った。
「で、結局なンだったの?」
「あー…浮気調査が原因で離婚になった妻の
腹いせというか、復讐?かなぁ?」
顎に手を当て斜め上を見て
思い出しながら再び話し出した。
「確か…中々、部屋に入ってこないから玩具の
ピストルを持って拳銃の打つ音を流したら
一目散に逃げて行った」
「怖い話じゃねェーじゃん」
「戌亥くん、凄いね〜機転効くね〜」
丑嶋の腕に抱き着いてる麻希が楽しそうに笑った。
「麻希ちゃん、ありがと。さ、そろそろお開きにしようか」