汚いヤツと綺麗な宝石
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麻希の可愛い瞳に見詰められ柄崎は
動けずにいると事務所の扉がゆっくり開いた。
丑嶋の目に飛び込んできたのは
デスクの下を覗き込み騒いでる高田とマサル。
そして何故か抱き合ってる2人。
丑嶋は物凄い殺気を放ち
「おい」とその低い一声でその場を制した。
柄崎は顔が真っ赤になっていて
麻希は「たかあきくん、はやく」と
甘えた声でぎゅっと力強く抱き着いてる。
「柄崎…てめぇ…何してンの」
「え、えぇ…と。社長ォ…これには訳がっ!」
柄崎は必死に言い訳を考える。
「訳ってなンだよ、言い訳すンじゃねェ」
高田は顔を手で覆い、「あーあ、バレた」と呟き
マサルは両手で口を抑え笑いを堪えるのに必死で
肩を震わせていた。
そんな様子を1番後ろで見ていた加納が
「あ、」と声を発しその場に居た全員が
加納の目線の先へ視線をうつす。
デスクの下から出てきた黒いヤツに視線は集まった。
麻希の近くのデスクの下から
出てきたヤツは殺虫剤で弱ったのか
麻希の後ろで動く様子も無くじっとしている。
「きゃあっ、気持ち悪い!いた、いた!!
た、たかあきくん!」
柄崎の肩に顔を埋めて麻希は再びぎゅっと
しがみついた。
「マサル、その辺一面に新聞紙 引いて」
「は、はい」
丑嶋は柄崎と麻希の近くに新聞紙を
敷くように指示をして
壁に立て掛けてある金属バットを
手に取りゆっくり柄崎に近付く。
「しゃ!社長ォ!!?」
「マサル、新聞紙ちゃんとひいた?」
「…っス」と返事をして殺人鬼の様な顔をした丑嶋から離れすぐさま高田の方へ避難する。
「え、社長ォ、な、なんで新聞紙?」
「血とか内蔵、飛び散ったら汚ェじゃん」
その言葉を聞いて柄崎は顔が青ざめた。
「しゃ、社長…?」
丑嶋は物凄い殺気を放ち
柄崎の方へバットを勢いよく振り落とした。
(…死ぬ)
柄崎は目をぎゅっと瞑り麻希を守ろうと
強く抱きしめた。