汚いヤツと綺麗な宝石
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
高田は慌てて新聞紙で追いかけ回してるマサルに殺虫剤を持ってくるように伝える。
「ちょ、マサル!殺虫剤!早く!!」
「分かりました!」と勇ましく殺虫剤を
取りに行ったのだが少ししてから、隣の部屋から
「高田さーん!ニワトリ用しかないっス!」と
困った顔でキンチョールを持って走ってきた。
「ぶはっ!!マサル、おまっ!ふざけてる場合かよ!!」
高田と柄崎はマサルのアホさに思いきり吹き出し
ゲラゲラと笑ってると声に反応したのか
麻希の足元へと再びヤツは向かってきた。
「きゃあっ!やだっ!こっち来た!!貴明くん!助けて!無理、無理ぃ」
脚をバタバタさせて必死に柄崎にしがみつく。
「やだっ、気持ち悪い」「むり、むり」と
軽くパニックになっている麻希を
ぎゅっと抱きしめ黒いヤツから静かに数歩離れた。
マサルがキンチョールを振り撒くと
一目散に逃げて行きデスクの下へとヤツは隠れた。
「わ、柄崎さん、やば!アイツどっか行きましたよ!?」
「ア?」
高田にそんな報告をされても困る。
今の柄崎の頭の中は麻希の事で
頭がいっぱいだった。
麻希のふわっと香る甘い匂いと
ぎゅっと抱き着かれてるせいで麻希の柔らかい胸が
ずっと柄崎の胸板に当たってる。
真夏のこの時期、お互い半袖の薄着だし
麻希が動く度にふにっとした胸の感触が
伝わってくる。
しかも、短パンにスニーカーといった柄崎好みの
露出度高めの服装で白く綺麗な脚が視界に入る。
(や、やべェ)
社長に悪いと思いながらも麻希を抱きしめてると
中学時代の淡い恋心が蘇ってくる。
「え、やだっ、どこに逃げたの!気持ち悪いよお」
と上目遣いで柄崎をじっと見詰めてくる。
(可愛い過ぎるだろ…)