独占欲と嫉妬
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まだ夕方だというのに窓の外は
すっかり暗くなっている。
ビルの明かりがちらちらと見えて
まだ世間では仕事をしてる時間帯らしい。
といってもカウカウファイナンスも同じで
いつもの様に柄崎が唾を飛ばしながら電話をしてる。
「ゴラァ!諸星!!!テメェ明日、返済日だぞ!!
忘れンじゃねぇーぞ!」
明日の回収予定の債務者にお金を用意するよう
電話で伝えていた。
コンコン…コンコン…
ノックの音が聞こえ
マサルは防犯カメラをチェックしに行く。
カメラに映った女性を見て慌てて扉を開け
「麻希さん!!どうしたンスか?」と大喜びした。
「お疲れ様です」
柔らかい声と共に麻希が事務所へと入り
マサルや加納達に
「この間はご迷惑お掛けしました」と頭を下げ
声をかけていく。
「麻希ちゃん、大丈夫?」と電話を終えた高田が
心配そうに話しかける。
「あの、高田くん、この間はごめんなさい。
上着も汚しちゃって…」
謝罪と共に昨日買ったレザージャッケトを
丁寧に渡した。
「上着、捨ててくれて良かったのに。
麻希ちゃんが選んでくれた服だから大事にするね。
ありがとう、麻希ちゃん」
カウカウファイナンス1番のイケメンで
ホスト経験もある、王子様の様な高田は
息を吐くように女の子の喜ぶ言葉を選び
笑顔で話してくる。
そんな高田を目の前に麻希の頬は赤く熱をもった。
「ど…どういたしまして」と麻希は袖の長いセーターで
口元を隠し、じっと見つめられてるのが
恥ずかしくて下を向いた。
「麻希さんせっかくなンで、飲みに行きましょー」と
ワイワイとはしゃいでいるマサルと小百合を
横目に丑嶋は麻希に近付き
赤く染まった頬を優しく撫でながら
「…オムライス食いてェ」と
全員に聞こえるようにわざとらしく言った。