月が綺麗な日は
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新宿の空が黒く染まり煌めきだした
ネオン街の光、車の光、街灯の光……
様々な光が合わさり新宿の街を明るく染めていく。
とある雑居ビルの焼肉屋に丑嶋は足を運んだ。
猪背組No.2 理事長 熊倉義道が
愛人を連れてお酒を飲んでいる。
「急に呼び出して悪かったなァ」
「お久しぶりです、熊倉さん」
熊倉はビール瓶を手に取りながら
軽く挨拶を交わし本題へと話を進めた。
「丑嶋社長!それでおもちゃの在庫、
300万でどお?」
「カンベンしてくださいよォ…
ウチは5万の細かい商売だし…」
熊倉から執拗い金の要求を断ろうとしてる中
焼肉屋に1人の男が入店してきた。
「カシラ!お疲れ様です。」
男は丑嶋の座る席の横に立ち
熊倉に頭を下げ今日の報告をする。
「おう、ご苦労!滑皮、メシは食った?
せっかくだ、食ってけ!」
「いただきます。」
軽く頭を下げ〝滑皮〟と呼ばれた男は
横で座る丑嶋に殺気を放ち睨む。
総長やってる時からずっと
麻希から聞かされた……麻希の好きなヤツ
丑嶋……
あいつが悲しんでるのも知らねェで
のうのうと闇金か、財布野郎
気に食わねぇ…
眉間にグッとシワを寄せ
怒りに満ちた目を丑嶋に向ける。
丑嶋も眉間にシワを作り鋭い眼光を滑皮に向ける。
2人の視線が火花を散らした。
滑皮はフンと顔を逸らし、
構成組員達に「邪魔」と言わんばかりに声をかける。
「よォ」
構成組員達はすぐさま立ち上がり
壁際に1列で並び滑皮の食事を見届けていた。