初恋
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作とは違う設定があるかもしれません
原作に描かれてない設定は
勝手に作り上げてます
▽原作で新たな情報が入ればその都度
編集します
▽夢主
幼なじみ
ふんわり愛され系女子
過去の話は長編と短編で
少しずつ触れていきます
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「丑嶋くん、大丈夫?」
卯咲月は次の日も、また次の日も毎日
学校終わりに病室に来ては「大丈夫?」と
心配そうな顔で現れる。
「大丈夫」「平気」と答えると
安心した様にふわふわと微笑み
学校の出来事を話して
夜になると「またね」と帰っていく。
ベットの上では何もすることないし
筋トレもあんまり出来ないし暇してるから
別にいいけど。
今日も病室へと入って来ては
にこにこと笑顔で話しかけてくる。
「丑嶋くんの下の名前って難しい漢字なんだね」
病室の扉に貼ってあるネームプレートを見たらしい。
「そうか?…なぁ、卯咲月は下の名前なンてーの?」
「麻希だよー」
「…麻希、コレやる」とベッドの近くに置いてた
ガチャガチャのカプセルを渡す。
暇だから病院の中をうろちょろしてると
売店を見つけ近くにガチャガチャもあった。
可愛いらしい動物が付いてる綺麗なストラップだったので麻希にあげようとガチャガチャをしたのだ。
「え、え?わたしに?いいの?開けていいの?」と
輝きを放ち聞いてくるので
「いーよ。ガチャガチャだけど」と笑った。
カプセルを開けると可愛い白いうさぎと
ピンク色のリボンが付いてるストラップが出てきた。
「わぁ!うさぎだ!可愛い!!!」
「麻希にそっくりじゃん。
助けてくれたお礼。ガチャガチャで悪ぃけど」
「嬉しいっ…!ありがとう、大事にするねっ」
満面の笑みを向けられ、思わずドキッとした。
まさか、こんな事でこんなにも喜ぶとは
思わなかったし、笑顔がめちゃくちゃ可愛い。
麻希の笑顔を見てると何だか胸の内側が痒くなり
恥ずかしくなったので話題を変えることにした。
「…なぁ麻希、写真持って来てくれた?」
C組の奴らに仕返しする為に顔と名前覚えようと
麻希に写真をお願いしたのだった。
「あ!うん!」
麻希は鞄の中からC組の集合写真を取り出し
丁寧に渡してくれた。
わざわざ友だちから借りて来てくれたらしい。
「助かる」
「…丑嶋くん、喧嘩はダメだよ」
「あ?なンで?やられたらやり返す。
強くならねェと全部奪われちまう」
「丑嶋くん…強い人にならなくても大丈夫だよ。
何も奪われたりしないよ…また怪我しちゃう」
麻希は涙声でそう言った。
家庭に恵まれてそうな脳内お花畑みたいなヤツには
分からないだろうな。世の中、奪い合いだ。
「また怪我が増えたらどうするの…
リンチされちゃったら…丑嶋くんっ、ふっ、うぅ」
とうとう麻希はポロポロと泣きだした。
「おい、泣くな。俺は大丈夫だから」
(…なンでコイツが泣くンだよ。変なヤツ)
自分の事のように泣いてる麻希を見て少し戸惑う。
他人の為になんで泣けるのか…俺にはよく分からない。