喧嘩
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作とは違う設定があるかもしれません
原作に描かれてない設定は
勝手に作り上げてます
▽原作で新たな情報が入ればその都度
編集します
▽夢主
幼なじみ
ふんわり愛され系女子
過去の話は長編と短編で
少しずつ触れていきます
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玄関を開けても柔らかい声で
「おかえりなさい」が聞こえない。
部屋は真っ暗だ。
(…そういや、朝、電話で話してたな。
滑皮と飯食うとか言ってたっけ)
くそっ。アイツと仲良くしてるなんて
考えただけで腹が立つ。
2人で何話してンだ?
どこで何をしてるンだ?
テレビを見ていても
トレーニングしていても
うさぎを撫でていても
麻希と滑皮の事が気になって仕方ない。
お風呂でも入って頭を冷やそうと
丑嶋はお風呂へと向かった。
(馨くん…まだ怒ってるかな…)
〝丑嶋くんは心配なんだよ、麻希ちゃんの事。
ヤクザと仲が良いだなんて誰だって心配すると思うよ?彼女なら尚更、ね。〟
と朝、泣きながら電話をしたら
戌亥くんにそう言われてしまった。
(…ちゃんと話さないとダメだよね)
なんて考えながら電車に揺られ家へと着いた。
洗面台で手を洗い鞄を置いてリビングへと入り
ソファに座ってゲームをしてる丑嶋に
小さく「…ただいま戻りました」と声をかける。
「おかえり」
麻希の方へ顔を向け応えると
目が少し赤くなっているのに気付いた丑嶋は
ゲームの電源を切り傍へ近寄る。
目の前に立つと麻希は1歩下がり
ふいっと下を向いてしまった。
「…もう怒ってねェーよ」
雫の後がうっすら残ってる頬に手をあて優しく撫でる。
「滑皮となンかあったのか?」
麻希は首を横に振り
「…あ、あのね。中学の時に色々と…助けて貰ったの。
馨くんが鑑別所に居てる間も…ずっと…」と
涙声でゆっくり話し出した。
「いつも…滑皮さんが助けてくれたの…」
「だから…その…滑皮さんの事…嫌いになれないし…
縁を切れって言われても…出来ない」
「滑皮さんも馨くんもすごく大切な人だから…」
「麻希…お前は優し過ぎる。
俺も滑皮もお互い殺したい程、嫌いなンだ…
なンかあってからじゃ遅いぞ」
「わたし…滑皮さんも馨くんもどっちも死なせたくない。
どっちかだなんて選びたくない…」
「…甘っちょろい事言ってっと
痛い目見るのは麻希の方だぞ」
「2人が助かるならそれで良いの」と
麻希は微笑んだ。