同棲
君の名は
この小説の夢小説設定▽夢小説について
原作とは違う設定があるかもしれません
原作に描かれてない設定は
勝手に作り上げてます
▽原作で新たな情報が入ればその都度
編集します
▽夢主
幼なじみ
ふんわり愛され系女子
過去の話は長編と短編で
少しずつ触れていきます
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「うーん…」
麻希は1人リビングで今から何をしようか
というより何をしていいのか迷っていた。
数十分前に丑嶋とうさぎの名前や好物を
教わってると2人の邪魔をするかのように
丑嶋の携帯が鳴り響いた。
「チッ」と舌打ちをして丑嶋は部屋から出て行く。
加納や高田、マサルは要件はメールがほぼだし
柄崎からはたまに夜に飲みの誘いの電話が来るが
昼過ぎに電話をかけてくる事は滅多に無い。
なので休みの日のこの時間帯に電話をかけてくるのは
大体、金を貸してくれ!と
泣き付いてくる債務者ぐらいだ。
金になるから休みでも関係なしに
貸し付けてさっさと帰る。
今日もそうしようと思い携帯を開くと
画面に〝熊倉義道〟と文字を見ただけで
虫唾が走る名前が表示されていた。
(くそっ!タイミング悪ぃ)
部屋の向こうで何やら機嫌悪そうに話してるので
麻希は扉を開けて様子を伺ってると
電話を終えた丑嶋が眉間にシワを寄せて
「今から出かける。家にあるもの全部好きに使っていーから」
と言ってすぐに出て行ってしまった。
そんな訳で1人残された麻希は
リビングで何をすべきか悩んでいた。
好きに使っていいと言われたとはいえ
人様のましてや好きな人のお家なので
勝手にあちこち触るのも気が引ける。
リビングを見渡すと服や本やらで散らかってる。
(片付けか…うさぎちゃん達のお世話かなぁ?)
お邪魔しているのだから何かしら家事や
うさぎの世話を手伝わないと申し訳ない。
机の上に置きっぱなしの海外ファッション雑誌やら
ビジネス雑誌やら棚に綺麗に並べ
ソファに置いてある服やタオルを畳んでいく。
丑嶋のパーカーを手に取った時に
ふわっと柔軟剤の良い匂いが漂った。
(…馨くんって良い匂いするなぁ)
前に会った時、階段から落ちそうになった
私を支えてくれた。
あの時の少しの煙草の匂いと柔軟剤の香りは
忘れてない。
パーカーをぎゅっと抱きしめると柔軟剤の匂いがふわっと香る。
煙草の匂いはしないので
家では煙草を吸わないというのが分かる。
柔軟剤の匂いを快く鼻に感じながら
目を閉じて丑嶋の事を思い浮かべる。
まるで丑嶋に抱きしめられてるみたいで
胸がキュンと熱くなり気持ちが溢れ出きた。
「…好き」
思わず出た言葉に恥ずかしくなり
麻希は火照った体を冷ますべく
慌てて部屋の片付けへと戻った。