眠れぬ夜に
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「カフェくん、そろそろ寝なければ…」
『飯田くん~…まだ帰らないで~…』
夜、カフェくんに頼まれて二人でカフェ君の部屋でテストに向けて勉強をしていた。
そして勉強を終えた後、二人でゆっくり過ごしているとカフェくんがうとうとし始めた。
そんな彼女のために、寮のキッチンでハーブティーを淹れて部屋に持っていくと、彼女は既にソファーに横になっていた。
そんな彼女を抱き上げてベッドまで運び、寝かし付けてから帰ろうと思っていたのだが…
『やだぁ~~~…』
彼女が俺の手を握って離さないのだ。
先程から、寝そうになる→俺が帰ろうとする→駄々をこねる→俺が宥める、というのを繰り返している。
「分かった、カフェくんが眠るまで帰らないでおこう」
『ん…』
俺がそう声を掛けてやると、カフェくんは満足そうな笑みを浮かべて完全に目を閉じた。
顔に掛かる髪を避けてやる。
そして握られている手とは反対の手で、彼女の頭を撫でた。
「…」
女性というものはとても柔らかい。
良い香りがするし、カフェくんが隣に居ると気分が良くなる。
彼女の放つ一言で一喜一憂する。
これらはカフェくんと付き合ってから、初めて知ったことだ。
彼女と出会わなければ、こんな気持ちを抱くことは無かっただろう。
これが好きという感覚、これが愛しいという気持ち。
「…」
俺は彼女の頭を撫で続ける。
これも、俺が以前うたた寝をしていた時に彼女にされて、初めて心地良いと思った行為だ。
彼女は俺の知らないことや知らない気持ちをたくさん教えてくれる。
『飯田くん…』
「あぁ、俺はここに居るさ」
彼女に握られている手をギュッと握り返すと、彼女は安心したような表情を見せた。