性感帯アレコレ
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とある日の夜。
「…」
夕食とお風呂を終え、切島くんが私の部屋に遊びに来ていた。
私はベッドに横になりながら、切島くんは椅子に跨りながら、それぞれ漫画を読んでいた。
…のだが。
「…」
『…』
「…」
『…?』
ふと、切島くんが私を凝視していることに気付いたのだ。
え、何だろう、こんなにまじまじと見られると怖いんだけど。
『…えっと、切島くん?』
「ん~?」
『どうしたの?』
私は漫画から目を離して切島くんを見る。
すると切島くんは表情を変えずにぽつりと一言呟いた。
「なんか…モカって、美味そうだなって」
『…えぇ!?』
予想外過ぎる答えに、私は思わず大声を上げた。
『そんなに飢えてたの?』
「腹が減ってたわけじゃねェよ」
ぴしゃりと言い切られたけれど、だってさっき切島くんが言ったんじゃん。
"美味そう"って。
「なんか柔らかそーだし、いいにおいするし…」
ガタンと切島くんが椅子から立ち上がり、漫画を机に置いた。
…あれ、なんか危険な予感がするぞ。
「なァモカ」
椅子から立ち上がった切島くんはこちらにゆっくりと歩み寄って来る。
私の居るベッドの目の前までやって来たかと思うと、そのままベッドに片膝を乗せ、横になる私の顔の横に手を付いた。
ギシッ…とベッドの軋む音がする。
『う、うん…?』
私の顔に影が射す。
ちらりと彼を見遣ると、切島くんが真面目な顔で私を見下ろしていた。
「ちょっとだけ…味見しても良いか?」
返事を聞くよりも先に、切島くんが私の上に覆い被さった。
『え、ちょっ…ききき切島くん…!』
両手首をしっかりと掴まれ、ベッドに押し付けられる。
焦る私を見て、切島くんは舌なめずりをした。
色気のある彼の仕草にドキッとしたのも束の間。
彼の尖った歯が目に入った。
『(あの歯で噛まれたら痛そう…!痕も残りそうだし、なんとか回避しないと…)』
「モカ…」
いろいろと思考する私のことは気にしていないのか、切島くんは私の顔にゆっくりと顔を近付けてきた。
「…」
『!』
キスをされるのかと思い、ぎゅっと目を瞑る。
が、唇には何の感覚もない。
『…?』
そっと目を開けるのと同時に、切島くんは私の首元に顔を埋めた。
すんすん、と小さく鼻息のようなものが聞こえる。
『っ…切島くん、くすぐったいって…』
「…ん、やっぱいいにおいだな…」
『(聞いてくれ…!)』
私は心の中で叫んだ。