シュガーシュガーホットコーヒー
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環くんが徐々にリラックスしてくれるようになり、他愛のない話をしていた時のこと。
「それで、ミリオがね…」
『あはは!おもしろっ…ぅあっつ!?』
笑った拍子に、ホットコーヒーを零してしまった。
「だ、大丈夫…!?」
『私は大丈夫!環くんのベッド汚してないかな…!?』
私はベッドから立ち上がり、環くんのベッドが汚れていないか確認する。
…うん、コーヒーは特に零れてなさそうだ、良かった。
「そんなのいいよ、それより火傷とか…」
『零した時は熱かったんだけど、今は大丈夫だよ!…あーぁ、シャツ汚れちゃった…これはもう着れないな、ショック~…』
コーヒーのせいで色濃く染まってしまった、自分の胸元に目を遣る。
するとそんな私を見て、環くんが口を開いた。
「…俺の着替え、貸そうか…?」
眉をいつも以上に下げて私の顔を覗き込んでくる環くん。
そんな彼に対して非常に申し訳なくなった私は、素直に彼の好意に甘えることにした。
このシャツももう捨てるしかないし、部屋まで着替え取りに行くのも面倒だしね。
『じゃあ、環くんのシャツ借りてもいい?』
「うん、すぐ用意する…!」
環くんはクローゼットの前まで駆けていき、服を漁り始めた。
私はそんな彼の背中をぼんやりと見つめる。
『…』
なんか、背中おっきくなった気がする…。
普段は小心者の彼だけれど、いざという時には頼りになってほんとに格好良いんだ。
「…たぶんこのサイズで大丈夫だと思うんだけど…」
『…』
「…モカ?」
環くんがこちらを覗き込んできたため、ハッとする。
「これ…俺ので良かったら…」
『わぁごめんね、ありがとう!めっちゃ助かる…!』
私は環くんからTシャツを受け取った。
『早速借りるね!』
「うん…じゃあ俺、部屋出てるから…」
環くんが気を遣って部屋を出ようとする、が…
『あぁ、大丈夫だよ~、すぐ終わるから!』
私はそれを引き止めた。
環くんは驚いて顔を赤くしている。
「へっ…!?で、でもだって…そんなの…!」
『後ろ向いててくれたらすぐ終わるよ!』
「えぇっ…」
『はいはい、ごめんだけど後ろ向いててね~!』
まだ何か言いたげな環くんを半強制的に後ろに向ける。
ちゃっちゃと着替えちゃおう。
3秒で終わるわ。
私は早速自分のシャツに手を掛けた。
『んっ…しょ、っと…』
「…」
シュル、と衣擦れの音がする。
環くんは何も言わなくなってしまった。
『…』
「…」
脱いだ服を簡単に畳み、環くんのシャツに手を伸ばす。
するとその時、自分の胸元に目がいった。
『…うわ、赤くなってる…!』
私は思わず、ぽろっと口に出してしまう。
コーヒーを零した胸元辺りの肌が、火傷まではいかないけれど赤くなっていた。
「え、大丈っ…」
『!』
環くんは純粋に私を心配してくれたのだろう。
こちらを振り返ったため、まだ服を着ていない私の身体を見た環くんはその場に固まってしまった。