雨の中キュンとする瞬間
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【跳ねた水がかからないように車道側でガードしてくれた時】
予報では午後から雨だったというのに傘を忘れた私は、同じクラスの轟くんと帰路についている。
轟くんが傘を持ち、私のペースに合わせて歩いてくれていて、彼の優しさを噛み締める。
雨の中でも彼の凛々しさを感じる…というか水滴が余計に彼の美しさを際立たせているように思う。
「…カフェ?」
しばらく彼のことを凝視してしまっていたようで、彼は不思議そうにこちらを見ている。
『あ、ごめん…ぼーっとしてた』
轟くんから目を離して前を見れば、前方から車がやってくるのが見えた。
『(あ、車。少し寄らなきゃ)』
スススと壁の方に寄れば、車道側を歩く轟くんも私に合わせてこちらに寄ってくれる。
が。
擦れ違った車は思ったよりも車体が大きかったため、道路の水が辺りに跳ねた。
『わっ…轟くん大丈…「カフェ、水かかってないか?」』
車道側に居るのは轟くんなのに先に私の心配をしてくれるなんて。
『私は大丈夫だよ!轟くんは…って、掛かってるよ水!』
私はハンカチを取り出し彼の制服の水を払う。
「あぁ、これくらい大したことねぇよ」
『うぅん、私のせいでごめんね』
車道側を歩かせてしまったことに罪悪感を感じて必死に水滴を拭っていると、彼にそれを制された。
「カフェにかかってねぇならそれで良い」
彼があまりにも優しく笑うものだから、私は赤面してしばらく動けなかった。
(カフェ、顔赤ェ…暑いのか…?)