愛してるゲーム
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只今、弔くんと私は二人並んでぼんやりとテレビを見ている。
「…」
『…』
《「気になるあの子と"愛してるゲーム"!!」》
テレビの中の芸人達が、笑顔でそう言い放った。
嫌に"愛してるゲーム"という言葉が頭に残る。
『…』
「…」
…嫌な予感がする。
『…』
「…」
『…ちょっとお手洗「モカ」』
手遅れだったか…
弔くんは私の手を掴んで放さない。
『な、なに?私、お手洗い行きたいんだけどな~…?』
「あからさま過ぎだろ…」
あぁ、やっぱりバカじゃなかった。
愛してるゲームを回避するために席を立とうとしたことは、バレてしまっていたようだ。
「座れ、モカ」
『え~…』
「…」
『…はい』
彼の機嫌を損ねると面倒なことになる。
少しだけ付き合ってあげようかな。
「やるぞ、あれ」
弔くんの言葉に釣られてテレビを見てみる。
すると、なんともちょうど良いタイミングでテレビの中の芸人達が、愛してるゲームの説明をしてくれていた。
『ふーん…照れたり笑った方が負けかぁ…』
「ん、モカからな」
『ちょ、嘘でしょ?』
当然のように私が先手だと言い始める弔くん。
え、弔くん相手に愛してる愛してる言わなきゃいけないの?
無理なんだけど?
勘違いしないで欲しいのは、弔くんが無理とかではなく、照れたり笑わせる自信がないということだ。
「早く」
『わ、分かったよ~…』
私は渋々、弔くんと向かい合う。
飽きたらすぐやめるだろう。
無難に終えようと思い、弔くんを見上げた瞬間。
「…」
『!』
少しウズウズしたような、期待の入り混じったような瞳と目が合った。
『(可愛い…ずるいなぁ)』
「ったく、焦らすのが上手いなァ」
私が何を言う前に手首を掴まれ、深くキスをされた。
(待って、"愛してるゲーム"関係無くない!?)
(別に何だって良いだろ)