雨の中キュンとする瞬間
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【濡れた髪をタオルで拭いくれた時】
切島くんが傘を忘れた。
私が"一緒に入って帰ろう"と提案すると、"女子の傘に入れてもらうなんて漢らしくねぇ!"と言われた。
しかし"雨で濡れて帰って風邪引く方が漢らしくないよ"と言うと、彼は即 私と一緒に帰ると言い始めたのだった。
もう随分学校から歩いたからそろそろ彼の家に着く頃だろう。
「サンキューな、わざわざ俺ん家まで」
『切島くんが風邪引かないなら何でも良いよ』
そう言ったタイミングで彼の家に着いた。
『じゃあまた明日ね!』
「あ、ちょい待ち!」
踵を返そうとすると、彼に呼び止められる。
「ちょっとだけ待っててくれ、すぐ戻る!」
『え?何で…』
私が言い終わる前に彼は家に入って行き、しばらくすると荷物を置いた彼はタオルを片手に戻って来た。
『どうしたの?』
切島くんを見上げると、ふわっと視界に白が広がる。
「お前に風邪なんか引かせらんねーからな!」
ふわふわとしたタオルで、少しぎこちない手つきで。
彼は私の髪を拭いてくれた。
そのぎこちなさが心地良くて、帰りたくないなぁなんて思った。
(よっしゃ、お前ん家まで送るわ!)