ポッキーの日
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「「ポッキーの日だぁああ!」」
三奈ちゃんと透ちゃんの声が寮内に響いた。
「みんな、ポッキー持って来た!?」
「えぇ!」
「もちろん!」
『持って来た!』
私達1-Aガールズはそれぞれポッキーを持ち寄り、みんなで食べ比べをしようとしているところだった。
以前、"もうすぐポッキーの日だね"という話をしていると、ヤオモモがその存在自体を知らなかったため、こうしてみんなでポッキーパーティーをすることになったのだ。
「これがポッキー…!」
テーブルの上に並ぶ様々なポッキーの箱を見て、ヤオモモは感動している。
あぁ可愛い。
『わぁ、みんな種類違うね~!』
「ホントだ、個性出てて面白いかも」
テーブルには、スタンダードな物から少しマイナーな物まで、いくつものポッキーが置いてある。
「んじゃまぁ早速!」
三奈ちゃんの声に続いて私達は箱に手を伸ばす。
私達は早速、ポッキーの箱を開けた。
そして誰からともなく、ポッキーを食べ始める。
「んん~!美味しい!」
『ポッキー久し振りに食べた!』
「あまぁい…♪」
ポリポリと歯切れのいい音があちらこちらから聞こえてくる。
「モカちゃんのそれ、美味しそう!」
『美味しいよ、食べる?』
「食べるー!あーん!」
『あーん…♪』
透ちゃんの声がした方にポッキーを差し出すと、徐々にポッキーが無くなっていく。
「モカちゃん、私も良いかな…!?」
『良いよお茶子ちゃん、あーん♪』
「あーん!」
「アタシもアタシもー!」
お茶子ちゃんに続いて三奈ちゃんが身を乗り出してくる。
この子達絶対ポッキーより"あーん"を楽しんでるな。
可愛いから良いんだけどね。
私達の隣では響香ちゃんと梅雨ちゃんがポッキーを交換していた。
「…」
そこで、ふとヤオモモの姿が目に入る。
『…ヤオモモ、ポッキー食べないの?』
ポッキーの箱を開封したまま、ぼーっとしていたヤオモモに気付いた私は声を掛けた。
するとヤオモモはハッとして、恥ずかしそうに口を開いた。
「い、いえ…なんだか新鮮で、嬉しくて。皆さん、このような場を設けてくださりありがとうございます…!」
「「『…!』」」
照れたように笑うヤオモモを見て、胸がキュンとした。
『…ヤオモモー!!あーんしてあげる!』
「へっ!?そ、そんな」
『あーん!』
「あ…あーん…」
有無を言わさずヤオモモの口元にポッキーを持って行くと、小さな口でポリポリと食べてくれた。
「!…美味しいですわ!」
「次アタシがやったげるー!ヤオモモ、あーん!」
「あ、あーん…」
「私も!あーん♪」
「あーん…!」
みんなでヤオモモを取り囲んでいると、ガチャッと扉の開く音が聞こえた。