雨の中キュンとする瞬間
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【傘の下に招き入れられた時(渡された時)】
『見事に雨降ってるよ…』
時は放課後…教室の窓から空を見ると、曇天の空から無数の雨が降り注いでいた。
「モカ、傘持ってないの?一緒に帰る?」
響香ちゃんが気を遣って声を掛けてくれるが遠慮して断る。
彼女とは家が逆方向なのだ。
『大丈夫!ありがとう響香ちゃん、雨脚強くなる前に帰るね!』
「あ、ちょっ…」
じゃ!と言い残して鞄を掴み、昇降口へと急ぐ。
靴を履き替えて昇降口から空を見ると、雨は先程より少し勢いを増しているようだった。
『(うわー!早く帰らなきゃだ)』
グッと勢いを付け、私は雨空の下へと飛び出した。
…はずだった。
『んんっ!?』
突然目の前が黒いもので覆われて視界が真っ暗になったかと思えば、後ろからクラスメイトの声がする。
「何してんだオメェ、バカだろ」
爆豪くんだ。
そして先程私の目を覆った黒いものは、爆豪くんの傘だった。
彼は後ろから傘布で私の頭を捉えたのだ。
明らかに変なものを見る目を向けられ恥ずかしくなってくる。
『何って、帰ろうとしてるの!それじゃドフッ んぶぁ!?』
爆豪くんに背を向けるも、再度傘布に捕まる。
『だ、だから何…』
「ん」
そのまま傘を投げ渡され、反射的に受け取ろうとするも、ふわりと空に流されて傘は地に落ちる。
『爆豪くん、傘………え、爆豪くん!?』
慌てて傘を拾い顔を上げるも、既にそこには爆豪くんの姿は無く。
彼は雨の下に走り出していた。
(あぁいう時、何て言やぁ良いのか分かんねぇ…クッソ)