君と微睡む昼下がり
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「しっ、ししし失礼しますっ…!」
自分のベッドだというのに、カチコチになってしまった出久くん。
そんな出久くんが遠慮がちにベッドに入ってくる様子を私はじーっと眺めていた。
『…』
「…」
同じベッドに居るものの、出久くんは私から少し距離を置いて横になる。
私が壁側に居るので、出久くんはベッドの端ギリギリの所に居る状態だ。
「(近い近い近い…ッ)」
『出久くん、そんなギリギリだと落ちちゃうよ?』
「だ、大丈夫だよ、気にしないで!」
『…もっとこっち来て?』
「………はいぃ…」
軽く出久くんの服の裾を引っ張ると、彼は遠慮がちにこちらに寄ってきた。
自分のすぐ目の前には出久くんの鎖骨が見える。
出久くんは顔だけじゃなく、耳や首元まで真っ赤になっていた。
『そんなに恥ずかしがられると、なんか私まで恥ずかしくなってくるよ…』
私は赤くなった顔を隠すために出久くんの胸元に顔を埋め、ぎゅうっと抱き着いてみた。
ドクドクと激しい、彼の心臓の音が聞こえてくる。
「~~~っ…」
頭上の方で出久くんが何やら悶えているのが分かる。
これ以上密着するのはなんだか可哀想になってきた…
それくらい出久くんの顔は真っ赤だし身体は熱い。
「あのねモカちゃん…!僕も一応男っていうか…そんなにくっつかれると…その、理性が…いや、暴走はさせないけど、しそうっていうか…!」
いつにも増してたどたどしく喋る出久くんに、私は少し身体を離した。
『…出久くんは優しいね』
「いやいや僕なんて全然っ…!」
『好き…』
小さくそう呟くと、彼は更に赤く…ならなかった。
代わりに、真剣な顔をして私の方を見ている…あれ、思ってた反応と違うぞ。
「僕も…君が好きだよ、モカちゃん」
ドキッと自分の心臓が音を立てて跳ねる。
真っ直ぐな目でそう言い切ってくれる出久くんが、いつもよりも格好良く見えた。
『出久くん、ずるい…』
「えっ!?ななななんで…!?」
今度はいつものように慌て始める彼を見て、私は苦笑した。
そしてそのままゆっくりと目を閉じる。
『何でもない~…そろそろほんとに眠くなってきた…』
「寝て良いよ、しばらくしたら僕が起こすから…」
『ん…出久くんも、一緒に…』
「うん…おやすみ、モカちゃん」
頭を撫でられる感覚があまりにも優しくて。
私はすぐに深い眠りについた。
君と微睡む昼下がり
(モカちゃん寝てるし…手くらい、握っても良いよね?)
***あとがき
童貞臭漂う緑谷が可愛くて大好きです←
書いててとても楽しい♪
マルシェ