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「聞いたよモカ、また爆豪とモメたんだって~?」
『うっ…何でその話知ってんの…?』
今日は日曜日。
学校はお休みだ。
只今私は友達と地元のショッピングモールに来ており、今はカフェで休憩中。
せっかくの休日で爆豪くんに会わなくて済むのに、わざわざ彼の話をしないといけないなんて憂鬱だ。
「クラスメイトから聞いた!珍しくモカが声荒げてた~って」
『だって勝手に人のお弁当食べるんだよ、おかしくない?』
「えぇー、それは酷いね」
私はケーキをつつきながら でしょー、と呟く。
『…まぁ、もういいんだけど』
「許してあげるんだ~?優しいねモカ、流石!」
『いや…』
「?」
ニコニコと笑いながら私を見つめて感心してくれる友達には悪いけれど、私はそんなに寛容な人間じゃない。
あくまで一般的な器の広さなので、ある程度は我慢出来るけれど、その"程度"を超えるとイライラしてしまうのだ。
『もう、"無"でいくわ』
色々考えたのだが、爆豪くんは私の嫌がっている所を見て楽しんでるんだと思う。
嫌がる素振りを見せたら相手を喜ばせるだけだ。
だからもう、感情を"無"にする。
真顔でいく。
「む?ム?"無"…?」
『ほら、露出魔と一緒だよ。モノを見せられて悲鳴を上げたら喜ばせるだけだから、無視するのが一番堪(こた)えるってやつ!』
「露出魔と同じ扱い?」
言いながら友達は苦笑していた。
笑い事じゃないよ、もう。
まぁもう良いんだけどね、"無"でいくって決めたから。
構うからいけないんだ。
「でもな~~~…私ちょっと…うーん…」
『?どうしたの?』
「いや…」
歯切れの悪い友達に、今度は私が首を傾げる。
「爆豪って、モカのこと好きなのかと思ってた」
『…えぇぇええ!?』
「ちょ、声でかいって!」
思わず大声を上げてしまった私は両手を口で覆う。
「好きな子にちょっかい出したくなるやつじゃない?」
『それは無い!』
「即答?」
『いや、だって好きな人にする扱いじゃないよあれ。私を見る時とかめっちゃ睨んでくるし鼻で笑われるし罵倒してくるし!』
「思ったより酷いな…」
『でしょ!?だから勘違いだよ、あーびっくりしたぁ…!』
何を言い出すのかと思えば、空から槍が降ってくるくらい有り得ない話。
『もうこの話はいいでしょ!それより次、向こうのお店見に行こうよ!』
「あ、いいね!行こ行こ~!」
次の瞬間には爆豪くんのことなんて忘れ、私達は席を立った。