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結局、昨日爆豪くんは放課後になっても戻って来なかった。
今日も来ないのかな、なんて思っていたけれど、朝から登校してきた。
まぁ鞄とかも教室に置きっぱなしだったしね。
そして昼休みの今に至る。
「爆豪~、カフェ~、今から二人職員室へ来い」
担任の先生が私達を呼び出した。
十中八九、昨日の机を蹴飛ばした時のことだろう。
英語の先生が担任の先生に話をしたんだ。
「ハァ、だり…」
『…』
なんで爆豪くんがダルそうにしてんの、ダルいのはこっちなんですけど。
言い返したかったが、ここはグッと堪えた。
昨日と同じ過ちは犯したくないし、また面倒なことになりたくないしね。
「モカ…」
「大丈夫かな…」
一緒にお昼を食べ終えて談笑していた友達が心配してくれている。
「カフェさん…」
一人でご飯を食べていた緑谷くんもだ。
みんな優しいなぁ。
『みんなありがと、行ってくるね』
「ケッ」
私達二人は先生に連れられて、職員室へと足を進めたのだった。
***
「まずは爆豪に聞こうか。なぜ呼び出されたのか分かるか?」
「…」
爆豪くんはだんまりだ。
そんな爆豪くんに対して先生は溜め息をつく。
「ハァ…。カフェは分かるな?」
『はい…昨日…』
「コイツが悪ィんだよ」
「爆豪!」
言い掛けた私の言葉を無視し、爆豪くんはいかにもダルそうな態度をとっていた。
どんな根性してんだ。
「お前達はどうしてもっとこう…」
「…」
『…』
『…』
あぁイライラする。
何で爆豪くんってこんなんなの?
今回の件だって、私は気を付けようがなかった。
だって一方的に机蹴っ飛ばされただけだし。
私は何もしていないはずなのに。
私は、何も…。
『…』
ふと、振り返る。
私は本当に何もしていないのかな。
だって、何もしていないのにこんなふうにされるなんてなんだかおかしい。
何か爆豪くんの気に障ることをしたのかもしれない。
それなら私も反省しなきゃな、なんて思うけれど。
『…』
いや…
ないな…
よくよく思い返してみたけれど、特に爆豪くんに対して嫌な思いをさせた覚えがない。
だったらどうして。
どうして…
「どうして爆豪はカフェにこんなことをしたんだ」
先生の声に、ハッとする。
ちょうどそれを考えていたところだ。
「…別に」
「別にということはないだろう」
「…コイツ見てっとイライラすっから」
『は…はぁ…?』
「待てカフェ」
思わず、自分の隣に立つ爆豪くんを睨み付けると、先生に制される。
でも、だって、意味分かんないよ。
"見てるとイライラするから"?
理不尽過ぎるでしょ。
「念のために聞くがカフェ、お前は爆豪に何かしたのか?」
『なんっにもしてません!』
「…」
「何もしていないそうだ、理不尽に人に当たるのはやめなさい爆豪」
「…」
「カフェも、もう少し大人になってくれ。お前ならそこまでしっかり考えることが出来るはずだぞ」
『…はい…』
そんな流れで先生は爆豪くんと私にそれぞれ注意し、形式上の仲直りをさせられたのだった。