08
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…となると、二名の繰り上がり出場者は五位の拳藤チームからだけど…」
私達の代わりが一佳ちゃん達のグループなら申し分無い。
「そういう話で来るんなら騎馬戦でほぼ動けなかった私等より、アレだよな?最後まで頑張って上位キープしてた鉄哲チームじゃね?」
「拳藤…」
「馴れ合いとかじゃなくてさ、フツーに」
一佳ちゃん…格好良すぎるよ…!
私はB組のやり取りを見て素直に感心した。
「お、オメェ等…!うぉおおおお!!」
「と言う訳で鉄哲と塩崎が繰り上がって16名!抽選の結果、組はこうなりました!」
ミッドナイトの声に、みんな揃ってモニターを見上げる。
「アンタだよな?緑谷出久って」
前方で声がしたのでそちらを見てみると、心操くんが緑谷くんに話し掛けているところだった。
私は反射的にそちらへと駆け出す。
「一回戦、よろしく」
「よ モッ!?」
「『緑谷(くん)!』」
私は自分の手で緑谷くんの口を塞ぎ、その上から尾白くんが尻尾を重ねて緑谷くんの口元を押さえ込んだ。
それを見た心操くんはニヤリと笑って去って行く。
心操くんが去って行くのを見届けた尾白くんと私は、緑谷くんの口から手(と尻尾)を離した。
「尾白くん、カフェさん…どうしたの?」
「ヤツに答えるな」
「え…?」
尾白くんの言葉に、緑谷くんは首を傾げる。
《「よーし!じゃあトーナメントはひとまず置いといて、イッツ束の間!楽しく遊ぶぞレクリエーション!まずは借り物競争だ!」》
最終種目の緑谷くんの対戦相手は心操くん…
そして緑谷くんは心操くんの"個性"を知らない…
となれば、このレクリエーションの時間に私のすべきことはただ一つ。
『尾白くん…』
「うん…」
尾白くんと私は顔を見合わせて頷いた。
「緑谷…俺達とちょっと話さないか?」
「え?うん…」
『私は着替えてから行くよ。どこ向かえば良いかな?』
「最終種目の選手控え室で話そうと思うんだ。もしそこに俺等が居なかったら…あ、これ俺の連絡先。迷ったら連絡して」
『ありがとう!じゃあ早速着替えて来るね!』
「え、え…?」
短くやり取りを交わす私達を交互に見ている緑谷くんは少し混乱しているようだ。
後で全部話すからね、緑谷くん。
今はとりあえず…
一刻も早くこの衣装を脱ぎ去りたい。
私は足早に女子更衣室へと向かった。