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危うくみんなの雰囲気に流されそうになったけれど。
私にはあんなの着れない。
絶対無理。
ドアノブに手を伸ばそうとすると…
ギュッ
後ろから抱き締められるような感覚。
『!?』
そのせいで身動きが取れなくなってしまった。
振り返っても誰も居ない。
これはまさか…
『透ちゃんか…!』
「モカちゃん、諦めた方が良いよ~?」
フフンと笑う声が私のすぐ耳元で聞こえる。
透ちゃんの声は聞こえるのに、姿はおろか、服は一切見えない。
…というとは、私は今…
裸の透ちゃんに、抱き締められてる…!?
なんてオイシイ状況!
『透ちゃん、離してくれたら嬉しいんだけどなぁ~…?』
「えぇ~?私はモカちゃんとこうしていたいな…」
『カヷイ゙イ゙ッッッ』
胸キュンワードを発する透ちゃんに負けそうなっていると…
後ろから響香ちゃんがじりじりと近付いて来た。
「諦めな、モカ!アンタだけ逃がす訳にはいかない!」
『目が本気だよ響香ちゃん!?』
イヤホンジャックを構える響香ちゃんに嫌な予感がした。
『待って、まさか"個性"使わないよね!?』
「さァね…?」
くっ…仕方無い!
ここは何とか、私を抱き締めたままの透ちゃんを振り切って脱出するしか…!
『透ちゃん…』
意を決した私はくるりと身体を反転させ、透ちゃんと向かい合う。
「お?素直に降参する気になった?」
透ちゃんの声がこの辺から聞こえると言うことは…
透ちゃんの口元はこの辺りか…
私はそのまま目線をゆっくりと下に下げていく。
『…』
…私の胸に重なるように、透ちゃんの柔らかいモノが触れている。
『透ちゃん…ごめんっ!!』
私は透ちゃんの胸を揉んだ。
「ひゃあっ!?」
驚いた拍子に透ちゃんが私から手を離す。
よっしゃ今だ!
私は走って出入り口に到達した。
今度こそドアノブに手を掛けて扉を開く。
するとそこには、
「ここは通さないよ、モカ?」
『まさかの二段構え!?』
既にチアの衣装に着替えた三奈ちゃんが仁王立ちで立ち塞がっていた。
『(三奈ちゃんのチアガール姿可愛い!…じゃなくて!)』
「隙ありッ!」
一瞬の隙を突いた三奈ちゃんが私を俵抱きにした。
何これ、男前か…!
『うわぁ!?ちょっ、三奈ちゃん降ろして、重いでしょ!?』
「全っ然重くない!なーに恥ずかしがってんの、大丈夫だって!」
そして三奈ちゃんはゆっくりと私を更衣室のど真ん中に降ろす。
そして私を囲むように1-Aガールズが立ちはだかった。
「全く…まさか逃げ出すなんてさぁ」
「もう時間がありませんの!」
「往生際が悪いわ」
「みんなで着たら恥ずかしくないよ!」
「絶対似合うって!」
「大丈夫大丈夫っ♪」
じりじりと、その輪を狭めてくるみんな。
『いやいや私こういうの見る専門だから…!き、着るのは御免だからぁーっ!!』
私の悲鳴が更衣室に響き渡った。