08
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日は切島くんとは別々でお昼ご飯を食べることになった。
一緒に居ると、たぶんこの前の"負けられない"という話をしたことがお互いに気になってしまうから。
爆豪くんも見当たらなかったし、今日は珍しく三人バラバラでの昼食だ。
ということで、私は梅雨ちゃんとお茶子ちゃんと共にご飯を食べることになった。
「二人ともお疲れっ!頑張ったね〜!」
ニコニコとしたお茶子ちゃんの笑顔は、疲れをふっ飛ばしてくれそうなくらいの素敵なものだった。
『うんうん、お疲れ様〜!めっちゃお腹減ったよ〜』
「お茶子ちゃん、モカちゃん、最終種目進出おめでとう!」
私達は労いの言葉を掛け合い、適当に空いている席に食事を持って腰掛ける。
「えへへ!騎馬戦、梅雨ちゃんも惜しかったね〜」
「えぇ…悔しいわ…!」
『!…』
思わず、食事の手を止めてしまう。
先程の騎馬戦のことを思い出すと、どうしても素直に喜べない自分が居た。
「モカちゃん、大丈夫…?」
梅雨ちゃんが声を掛けてきてハッとする。
『あ、うん!大丈夫だよ!ちょっと疲れちゃって…』
「「…」」
えへへと苦笑すると二人は顔を見合わせていた。
どうしよう、せっかくのお昼ご飯の時間なのに変な空気にさせてしまった。
『最終種目ってどんなだろうね!やっぱガチンコ勝負かな!?』
少しわざとらし過ぎただろうか。
私があからさまに話題を変えたことに対して二人は苦笑する。
「モカちゃん、無理して明るく振る舞おうとしなくていいのよ」
「そうだよ…変に取り繕われた方が、なんか悲しい」
『二人とも…ごめん。ありがとう…』
落ち込んでいる理由を無理に聞いてこない二人に私は感謝した。
「あ、そうだ!ねぇねぇモカちゃんっ」
『ん?』
「切島くんとマッサージしたの?」
ニコニコと可愛らしい笑顔を向けてくるお茶子ちゃん。
『マッサージ…、………っ!』
ふたりで寝落ちして、起きた時に切島くんの顔が目の前にあったのを思い出すと、自然と頬が赤くなってくる。
私はそれを隠すように声を上げた。
『あ、うんっマッサージね!気持ち良かったよ!あれ結構ハマっちゃいそう』
「でっしょー!今度三人でやろうよ、マッサージ!」
『いいね、やろやろ!』
そしてお茶子ちゃんと私のやり取りを見ていた梅雨ちゃんが静かに口を開いた。
「モカちゃん、隠せてないわ」
『ゔ』
ギクリ。
梅雨ちゃんの鋭い言葉に更に顔が赤くなりそうだったので、私はすかさず両手で顔を覆った。
「?」
お茶子ちゃんは私の様子に気付いていないようだ。
梅雨ちゃんの洞察力、恐るべし…!
「あ、三人居た!」
「あら、こちらにいらっしゃいましたか」
何とも良いタイミングで響香ちゃんとヤオモモが私達の元へとやって来た。
助かった!
『二人ともお疲れ様〜!どうしたの?』
「とりあえず、私達と一緒に来てくださいませんか?見て頂いた方が早いですわ」
ヤオモモの言葉に、私達三人は顔を見合わせて頷いた。