07
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『うわ、ここ硬い…』
「ん…」
なんとなく身体の解し方を理解してきた私のマッサージが効いているのか、切島くんの返事が曖昧になってきた。
それにしても肩周りがゴツ過ぎて硬過ぎて…私の指が痛いくらいだ。
『肩さぁ、硬化してないよね?』
「アホか」
一刀両断されてしまったけれど。
切島くんの肩周りが硬いのは、筋肉で身体がガチガチなのと、たぶん肩凝りのせいだ。
私は重点的に肩を解した。
そして背中、腰と揉みほぐしていく。
「ふぅ…モカ、サンキューな!そろそろ代わろうぜ、次は俺がマッサージしてやるよ!」
『ほんと?やった~!』
そろそろ腕がしんどかったので有り難い。
切島くんの上から退いて、今度は私がうつ伏せになった。
「んじゃー早速!」
『待ってなんか怖い』
バキボキッとなぜか拳を鳴らす切島くんに、思わずストップをかける。
「なんだよ?」
『いやなんとなく恐怖を感じたから…』
「大丈夫だって!」
ほんとかなぁなんて思いながらも私は恐怖心を掻き消し、切島くんに身を任せることにした。
「さ、始めっぞ~」
ふくらはぎにそっと手を這わされたその時。
ゾクッとした感覚が身体中を駆け巡り、思わず小さく声を上げてしまう。
『んっ…』
恐らく先程の切島くんも同じように感じていたのだろう、私は自分の声に恥ずかしくなって赤面した。
『確かになんか…くすぐったいね』
「…だ、だろっ?んじゃーもう少し力入れるわ!」
『う、うん、お願い』
目を閉じると、グッと適度に力強い圧力でふくらはぎを揉まれる。
拳を鳴らしていたからもっと力づくでされるかとも思ったけれど、そんな心配は不要だったみたいだ。
私と同じように切島くんは、背面を全面的に解してくれる。
私は先程切島くんの上に乗らせてもらったが、切島くんはそうせずに私の隣に膝をついてマッサージをしてくれていた。
体格差があるため気を遣ってくれたのだろうか。
「…どうだ?気持ち良いか?」
『んん…きもちい…』
なんだか身体がぽかぽかしてきた。
気持ち良くて目を閉じると、このまま眠ってしまいそう。
それくらい心地良い微睡み(まどろみ)とあたたかさだった。
切島くんの手は大きくてあたたかくて、とても安心感があるから、それが余計に眠気を誘っているのかもしれない。
「お。ここ凝ってんな、痛いか?…あれ、モカ?」
切島くんが何か言っていたけれど眠気には勝てず、私はそこで完全に瞼を閉じた。