01
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
卒業式も終えて今は春休み。
雄英に入るんだから、気は抜いていられない。
そう考えた私は毎日のように体術習得に励んでいた。
ヒーローに稽古をつけてもらうのだ。
『よし、少しは体力付いてきたかな…!』
…入試が終わったあの時、凄く悔しい思いをした。
本気で試験に落ちたかと思った。
仮想敵を倒したポイント数はとても少なかったのに、なぜ私が合格を貰えたのかというと…
"救助活動ポイント"があったからだ。
なんと先生方には、仮想敵を倒したポイント以外にも着目点があったらしいのだ。
そして私は奇跡的にその救助活動ポイントを貰えた。
学科試験もギリギリセーフだったんだと思う。
『(…切島くんの言った通りだった)』
入学試験当日、試験後に慰めてくれたの彼の言葉が脳裏に蘇る。
"大丈夫だ"と力強く言ってくれた切島くん。
『(嬉しかったなぁ)』
切島くんには感謝しないと。
彼は優しいから私に"頑張った"と言ってくれたけど、私のこの"個性"だけではきっと、この先やっていけない。
それは以前から気付いていたことだけれど、入試でそれを目の当たりにした。
だから今まで一週間に数回しか行っていなかった体術の稽古の回数を増やし、ほぼ毎日行くことにしたのだ。
『(頑張るぞ…!)』
私は拳を握り締めた。
***
稽古が終わり、帰宅してシャワーを浴びる。
浴室を出てスマホを見ると、画面には"切島鋭児郎"の文字。
メッセージを見てみると、次の土曜日に切島家に来てくれという内容だった。
その日は稽古以外、特に予定が無かったのでOKの返事をする。
切島くんとは学校内ではずっと一緒に居た上に、校外でもよく遊んでいたのだ。
切島くんは本当に気の置けない仲と言うか何と言うか。
そのまま少しぼーっとしていると、切島くんからすぐに返事が来た。
私の稽古が終わり次第、切島家に向かえば良いのか…了解っと。
卒業式から数日しか経ってないけれど、もう随分会っていない気がする。
彼に会うのが楽しみだ。