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昨日犯人を引き渡した後、警察署で刑事さん、爆豪くん、私の三人で話をした際に言われたことがある。
私達のようなヒーローの資格未取得者が、相手が誰であれ"個性"を使って人に攻撃をすることは社会のルール違反になるのだと。
犯人の逮捕貢献には感謝しているが、社会のルール違反を褒め称えることはできないと。
だが、そのため事実を変えさえすれば、君達の"社会的存在価値"を守ることができる、と。
『(事実を変えるってどういうことなんだろう…)』
「爆豪!モカ!見たぜ、今朝のニュース!!」
登校するなり切島くんが何やら興奮したように話し掛けて来た。
『切島くんおはよう!ニュースって…?』
「"今日のワ○コ"だろ」
『"めざ○し占い"じゃない?』
「違ェよ両方ニュースじゃねーし」
切島くんの絶妙なツッコミに私は笑う。
ていうか爆豪くんの口から"今日の○ンコ"と言う言葉が聞ける日がくるなんて。
「これ!"雄英生徒二名、少女を救い出す!~犯人は重犯罪者~"!!」
切島くんがスマホの画面をこちらに見せてくる。
爆豪くんと共に画面を覗き込むと、確かに私達の写真が張り出されていた。
非常にイライラした様子の爆豪くんと、半目の私の写真が載っている。
その少し下の方には"誘拐されそうになった少女H"と、モザイク入りのハナちゃんの写真も載っていた。
『何でこの写真チョイスした!?私半目だし!』
「いや俺に言われても分かんねーよ!」
『爆豪くんもいつもよりなんか変だし、悪意しか感じないよ!ね!?』
「んだとコラ誰が変だ、あぁ゙っ!?」
『え、だってこれ変じゃない!?』
三人で騒いでいると、瀬呂くんと上鳴くんがこちらにやって来た。
「俺も見たぜ!お前等超有名人じゃん!」
「爆豪の写真なんか、見てるだけでイライラ伝わってくるぜ!」
『あ、やっぱ変だよねこの爆豪くん。いや私もだけど』
「オイアホ面、クソ髪の女。テメェ等二人そこに並べ」
「はぁ!?やだよ絶対俺とカフェ爆殺されるじゃん!」
「(かっちゃんがイジられてる…!)」
緑谷くんが爆豪くんの後ろから、こちらを心配そうに見ていた。
視線をスマホに移して記事の内容を見てみる。
そこには、私達が話したありのままの事実ではなく、昨日話された通り少し改変した内容が書かれていた。
"容疑者が被害者の少女Hを連れて逃げようとしていた所を、偶然居合わせた雄英生二名が止めに入り通報。容疑者は到着したプロヒーローによって捕らえられ、被害者は保護された。被害者一名と雄英生二名に怪我は無し"、と。
この内容だと爆豪くんの望んでいた名誉やら何やらには繋がらないんじゃ…。
でもそれによって私達の存在が、社会の"ルール違反"と言う概念から守られることになるなら、それで良いのかもしれない。
『(ていうか、警察って本当に事実をねじ曲げられるんだぁ~…ふーん…)』
少し黙り込んでいると、飯田くんがやって来て席に着くように注意されてしまった。
ほんとだ、もうすぐホームルームの時間。
私達は散り散りになって席に着いた。
そして全員が席に着いたタイミングで、相澤先生がやって来た。
あの包帯はいつまで取れないのだろうか…。
「おはよう。今日のホームルームだがまずは…」
相澤先生にもニュースの件を褒められた。
まぁだからと言って調子に乗らないように、とも釘を刺されたけれど。
さて、今日も幸先良いぞ。