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「クソ学校っぽいの来たぁぁあ!」
「待て待て」
盛り上がる切島くんに上鳴くんがストップをかける。
「敵に侵入されたばっかなのに、体育祭なんかやって大丈夫なんですか?」
「また、襲撃されたりしたら…」
みんなの意見を代表して響香ちゃんが先生に意見する。
尾白くんも不安そうだ。
「逆に開催することで、雄英の危機管理体制が盤石だと示すって考えらしい。警備も例年の5倍に強化するそうだ。何よりウチの体育祭は…最大のチャンス。敵ごときで中止していい催しじゃねぇ」
「いやそこは中止しよう?体育の祭りだよ?」
『…っ』
峰田くんの言葉になんだかじわじわ来てしまい、私は俯いて軽く笑う。
「え、峰田くん…雄英体育祭見たことないの!?」
「あるに決まってんだろ、そういうことじゃなくてよ〜…」
「ウチの体育祭は日本のビッグイベントの一つ!かつてはオリンピックがスポーツの祭典と呼ばれ全国が熱狂した。今は知っての通り規模も人口も縮小し形骸化した…そして日本に於いて今、"かつてのオリンピック"に代わるのが雄英体育祭だ!」
「当然全国のトップヒーローも観ますのよ?スカウト目的でね!」
「知ってるってば…」
ヤオモモにそう言われる峰田くんは苦い顔をしている。
「資格習得後はプロ事務所に相棒(サイドキック)入りが定石(セオリー)だもんな!」
「そっから独立しそびれて、万年相棒ってのも多いんだよねー。上鳴、アンタそうなりそう。アホだし」
「くっ…!」
響香ちゃんが上鳴くんに言う"アホ"というのは昨日聞いた"USJでの敵と戦った時のこと"だろう。
私は更に俯いて笑いを堪える。
「当然、名のあるヒーロー事務所に入った方が経験値も話題性も高くなる。時間は有限。プロに見込まれればその場で将来が拓ける訳だ。年に一回、計三回だけのチャンス…ヒーロー志すなら絶対に外せないイベントだ!その気があるなら準備は怠るな!」
「「『はい!』」」
「ホームルームは以上だ」
そう言い残して相澤先生は教室を去って行った。
色んな人が、プロヒーローが、見に来るのだ。
私もみんなに負けてられない。
『…っふわぁああ…』
でもいまはとりあえず、一眠りが先だ。