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「じゃあ、また明日学校でね~!」
『うん、みんな気を付けてね!』
気付けばもう夕方。
お喋りもほどほどに私達はそれぞれ帰路につく。
ほどほどと言っても随分話し込んでしまったけれど…。
『………切島くん、かぁ…』
やっぱりみんなにもそう思われていたんだ。
先程の透ちゃんの言葉を思い出す。
"でも切島くん、絶対モカちゃんに恋愛感情あるって!"
『…そんなの、とっくの昔から気付いてるよ…』
地面に向かってぽつりと呟く。
さっきみんなの前では誤魔化したけれど、切島くんの気持ちはしっかりと伝わってきている。
寧ろあれで気付かない訳がない。
私はそこまで鈍くない上に、切島くんはド直球で分かりやすいのだ。
私の気持ちとしては、切島くんのことは…大好きだ。
切島くんが大好きで、大切で、この先ずっと失いたくない人なのだ。
だからこそ、今のこの関係を終わらせてしまうのが怖い。
『…』
…私達はヒーロー志望、将来ヒーローになるために日々切磋琢磨している。
ヒーローは死と隣り合わせだから。
考えたくも無いけれど、もしも、私が敵に殺されたら。
逆にもしも、切島くんが敵に………。
切島くんは弱くないから私が殺される確率の方が高いし、彼が敵にやられる訳ないって思いたい。
けれど、何事においても"絶対"なんてないから。
お互いにとってお互いが、いつの間にかとても大切な人になっていたから。
だからこそ、失うのが怖くて踏み出せないんだ。
実際に切島くんからの愛は感じるけれど"付き合おう"とは言われていないし、私は現状の関係で満足している。
もし私から告白するような機会を設けるとしたら、それは私が殺されないくらい、切島くんを守れるくらい、強くなってからだ。
『(だから早く、もっと強くなりたい)』