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「昨日はみんな大変だったねぇ~!」
「本当に…皆さん、よく御無事で居てくださいました」
「うんうん!みんなよく無事、で…」
語尾が段々と弱くなっていくお茶子ちゃんの声を聞いて、私達はハッとする。
そう、全然無事なんかじゃなかったんだ。
私達のために戦ってくれたオールマイト、相澤先生、13号先生…そして緑谷くん。
オールマイトと緑谷くんはリカバリーガールの治癒で治るって言ってたけど、相澤先生と13号先生は…。
「「『…』」」
みんなの間に沈黙が走る。
あ、この空気はまずいぞ。
『…あっそうだ!みんな最初どこに飛ばされたの?私は尾白くんと火災ゾーンだったんだよねぇ』
少しわざとらしいかな?とも思ったけれど、この沈黙が続くよりはマシだ。
「私は土砂のとこ!轟くんクソ強かったんだよ~!」
私の意図を汲み取ったのか、透ちゃんがノッてくれる。
ありがとう透ちゃん…!
「私は水難ゾーンに飛ばされたわ。緑谷ちゃんと峰田くんと」
「峰田か~…梅雨ちゃん大丈夫だった?どさくさに紛れてセクハラとか…」
「だいじょばなかったわ…おっぱいが」
「「「(おっぱいが…!)」」」
「(峰田シバく!)」
『(峰田くん羨ましい!)』
私の隣で恐ろしい形相の響香ちゃん。
他のみんなは峰田くんにドン引きしているようだ。
『ていうか梅雨ちゃん、水難ゾーンで良かったね!良かったって言ったら不謹慎だけど』
「ですが、確かに。蛙吹さんは水上では非常に有利に相手を攻略する事が出来ますものね」
そしてそこから色んな議論が始まっていく。
議論と言ってもそんなに堅苦しいものではないけれど。
「…で、その時上鳴がアホ面で"ウェーイ"って」
「「『あっははは!!』」」
「あれは大変でしたわね…」
ヤオモモ、響香ちゃん、上鳴くんの三人組は山岳ゾーンに飛ばされたとのことで、戦いの流れや詳細を聞く。
上鳴くん、アホキャラだと思ってたけどまさか本当に"アホ"だったとは。
『でもまさか山岳ゾーンのチンピラ敵が電波妨害してたなんてね~…』
厄介な相手と戦ってたんだなぁ二人とも…やっぱり凄い。
「そう。地味に厄介なヤツでさぁ…アホになった上鳴が人質に取られちゃったんだよね」
「えぇ!?それすっごいピンチじゃん!」
「えぇ…ですがそのタイミングで、援護の先生方が来てくださいましたの。助かりましたわ」
「そそ!救けを呼びに行ってくれたのは飯田なんだよ。ね、麗日!」
「う、うん…!」
未だ少し落ち込んだ様子のお茶子ちゃんだが、みんなにそれを見せないようにと、無理して明るく振る舞っているのが分かる。
『(お茶子ちゃん…)』
下手に話を掘り下げて、わざわざ傷口を抉りに行くつもりはない。
私は二、三度、お茶子ちゃんの背中を軽く叩いた。
「っ!?モカちゃん…?」
ぱちっとお茶子ちゃんの大きな目と目が合ったので、"大丈夫"という意味を込めて笑い掛けてみる。
するとお茶子ちゃんはそれを汲み取ってくれたようで。
いつもの屈託の無い笑みを見せてくれた。