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「オールマイト、だめです!あの脳ミソ敵!ワン…っ僕の腕が折れないくらいの力だけど、ビクともしなかった!きっとアイツ…」
「緑谷少年!大丈夫!」
オールマイトはこの場に似つかわしくないような…
それでいてなぜか安心感のある笑みとピースで、緑谷くんにそれ以上何も言わせまいとしていた。
緑谷くんが相澤先生を背負い、梅雨ちゃんはそれを支える。
そして峰田くんは…
「『!』」
目が合った。
峰田くんはその場で固まってしまう。
『(あぁ…ごめんね峰田くん…)』
彼は今きっと心の中で必死に葛藤しているのだろう。
オールマイトの言う通りにみんなで相澤先生を運ぶか、黒霧に捕らえられた私を助けるべきなのか。
彼は臆病だけどそれ故に優しい部分もあるから…
自分に言い訳をして、後から自分を責めてしまうんだろう。
それにもし峰田くんがこの場で騒いでしまったら、完全に敵の注意が相澤先生に行ってしまう。
『…』
「!」
私のことは大丈夫だから行って良いよ、そんな意味を込めて峰田くんに笑い掛ける。
こちらにはオールマイトが居るし、何より今は相澤先生を安全な所へ避難させなきゃ。
「…チックショー!!」
瞳にたくさんの涙を浮かべ、彼は背を向けて行った。
『(よし、えらいぞ峰田くん…!)』
相澤先生と三人が入り口の方へと歩いて行くのを見て安堵する。
『…』
さっきは峰田くんを落ち着かせるために笑い掛けたり平然を装っていたけれど…
『(何だろう、めちゃくちゃ悲しい)』
置いて行かれたなんて思ってはいけないし、今は相澤先生の無事を一番に考えなきゃ。
頭の中では分かっているけれど…
悲しい、辛い、怖い、本当は今すぐ救けて欲しい。
戦場でクラスメイトに背を向けられるのがこんなに寂しいなんて。
こんな訳の分からないまま捕らえられて殺されるのなんて…嫌だよ…。
また自分の頬を涙が伝っていくのをぼんやりと感じた。