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ドサッと地面に倒れ込む。
私はまたどこかに飛ばされたようだ。
『なに、今度はどこにっ…』
慌てて上体を起こした私は言葉を失った。
辺りは血塗れ。
地面には既視感のあるゴーグルが割れた状態で転がっている。
『相澤…せんせ…?』
血塗れの状態でうつ伏せに倒れた先生の上には、脳が剥き出しの大男のような怪物が乗っかっている。
「教えてやるよイレイザーヘッド…そいつが対 平和の象徴 改人"脳無"」
『!』
私の真横から聞き覚えのある声がした。
見覚えのある撚れた黒い服。
恐る恐る顔を上げると、たくさんの"手"を身体中に纏わせた人物が立っていた。
明らかに異質な雰囲気だ。
『貴方は…もしかして…』
大きな手が彼の顔をほとんど覆い隠しているため、顔が見えない。
けれど…この声、この服、この髪型。
大きな手の指の隙間から見えた彼の紅い目と、目が合った。
「お前が欲しくなっちゃってさぁ…わざわざこんなとこまで迎えに来たよ…」
『んんっ!?』
正面から顔面を掴まれ、無理矢理立たされる。
「カフェ!!」
相澤先生が私を呼ぶ声がする。
「俺と帰ろう?」
帰るって…帰るってどこに…?
この人は何を言ってるんだろう?
どうしてそんなに甘えた声を出すの?
登校中に私が回復させたあの男性は、敵だったってこと…?
「っぐぁあああ!!!」
『!』
相澤先生の悲鳴を聞いてハッとする。
顔を手で覆われているとは言え、なぜか4本指で掴まれているため相澤先生の様子は少しだけ指の隙間から見える。
そこには思わず目を瞑ってしまいたくなるような状態の相澤先生が居た。
『(相澤先生…腕が…!!)』
「"個性"を消せる…素敵だけどなんてことはないね。圧倒的な力の前ではつまり、ただの"無個性"だもの」
声に嬉々感を含ませた男性が話す中、再び相澤先生の悲鳴が耳に入る。
「ぐあ…!!!」
『(やめて…!こんなの…聞きたくないよ…!)』
どうするのが最善かと必死に考えていると、また聞き覚えのある声がした。
「死柄木弔…」
この声は、私達を散り散りにした靄敵の声だ…!
これ以上敵が増えたら圧倒的に不利だし隙を突くのも難しくなる。
『(面倒なことになる前に相澤先生を救けなきゃ…!)』