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あの後。
ガールズみんなで入浴するという至福のひと時を過ごした私は、ご機嫌で浴場を出た。
まだ少し暗い顔をしていたように感じたお茶子ちゃんだったけれど、お風呂を上がる頃には彼女にも笑顔が戻っていた。
梅雨ちゃんも同様だ。
私達はそれぞれの部屋へと足を進めた。
「では皆さん、おやすみなさい」
『みんな今日はありがとう!おやすみ~!』
「おやすみ!」
「ケロッ!」
笑顔の戻ったお茶子ちゃん、梅雨ちゃん、私を見て、みんなはホッとしたようだった。
『(心配させてばかりで申し訳無いなぁ…早く切り替えなきゃ)』
私はみんなに手を振り、エレベーターを降りた。
女子は私一人だけ2階なんだよね。
ちょっと寂しい。
『ただいまぁ~…』
誰も居ない部屋に自分の声が響いた。
髪を乾かしたり寝る前の準備をしたり、先にやるべきことを済ませておく。
『ふぅ…』
ある程度やることを終えた私は、ベッドで横になりながらスマホを眺めた。
こうして一人でゆっくりするのはいつぶりだろうか。
『(あ、天喰先輩からメッセージ来てる)』
最後に会ったのは数日前、最後にリューキュウ達と共に治崎の元へ向かった時だ。
天喰先輩、すごい重症だったけれど…お見舞い行けなかったな。
大丈夫かな…。
『…』
私は天喰先輩のメッセージを開いた。
"お疲れ様、大丈夫?"
『先輩…』
ミリオ先輩のことや自身の身体のことで大変だろうに、こうして連絡を貰えるだけで有り難いと思えた。
『(良い先輩を持ったなぁ…!)』
じぃんと胸が熱くなるのが分かる。
…ほんと、雄英に入って良かった。
周りの人に恵まれ過ぎてるよ…。
『(とりあえず…"大丈夫"って伝えとかなきゃね)』
すいすいとスマホを操作し、私は天喰先輩に返事をした。
『…』
まだ少し早いけれど、今日はもう寝ようかなぁ。
私はスマホを横に置き、部屋の電気を消した。
『…』
明日からまたいつもの日々が始まる。
切り替えて、気合い入れていかなきゃ。
私はゆっくりと目を閉じた。
***
『眠れない…』
目を閉じてから一時間くらい経っただろうか?
私はなかなか寝付けずに居た。
みんなに元気を貰ったことに間違いは無いけれど、目を閉じると脳裏に蘇るのは…
致命傷を負ったサー・ナイトアイの姿。
涙を流して苦しんでいたエリちゃん。
最後まで執念を貫こうとしていた治崎。
"死"という感覚。
みんなの前ではへらへら笑っていたけれど、どうしても考えてしまう…。
ヴヴッ
『ん…』
ふとスマホが鳴り、手に取って画面を見てみる。
ブルーライトが眩しい。
『切島くんからメッセージ…?』
私はメッセージを開いた。
"もう寝たか?"
切島くんも眠れないのだろうか。
私はすぐに返事をする。
"んーん、まだ起きてるよ。なんだか眠れなくて…"
"マジか、俺も。少し話さねェか?俺がそっちの部屋行くから"
"あ、私すぐ行けるよ!"
"マジか、んじゃあ俺の部屋来てくんねェ?さっき砂藤に貰ったジュースあるんだ"
"了解、すぐ行くね"
秒速でそんなやり取りをし、私はスマホから目を離す。
手櫛で軽く髪を整えてスマホを持ち、私は部屋を後にした。