01
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『(雄英…絶対合格するっ…!)』
意気込んで顔を上げると、大きな声がした。
「質問よろしいでしょうか!?」
大きな声に驚き、声のした方を見てみると、長身の大柄な男の子が挙手をして立っていた。
「プリントには四種の敵が記載されております!誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき恥態!我々受験者は規範となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです!」
おーおー、なんというか…凄い攻めた言い方する人だなぁ…
いかにもエリートという雰囲気の男の子を見ながら、私は内心でそう思う。
「オーケーオーケー!受験番号7111君!ナイスなお便りサンキューな!」
『(お便りではないけどね…)』
声に出してツッコみたい気持ちを抑える。
ライヴとかリスナーとか、プレゼント・マイクは個人的な世界観を持っているようだ。
先程の男の子の指摘に対して、プレゼント・マイクは調子を崩さず説明してくれた。
「ありがとうございます!失礼致しました!」
男の子が礼をして席に着く。
「俺からは以上だ!最後にリスナーへ我が校"校訓"をプレゼントしよう」
「?」
私の隣では切島くんが首を傾げている。
「かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った!"真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者"と!"Plus Ultra"!!」
『…!』
ビリッと、身体に電撃が流れたような感覚を感じる。
「それではみんな、よい受難を!」
そう言い残して、プレゼント・マイクが舞台を去った。
みんなが順番に席を立っている…
こことは別の演習会場へと向かうのか。
いよいよ試験が始まるんだ。
「二人とも、演習会場どこー?」
『あ、えーっとね…』
三奈ちゃんの問い掛けに、私は受験票を見て答える。
『演習会場Aだって〜』
「俺、会場Bだぜ!」
「うわぁあ、三人バラバラじゃん!ま、それもそっか…」
じゃあ当然、助け合いとかも無しか…分かってたけどなんとなく寂しいなぁ。
「んじゃ、頑張ろうね!まったね〜!」
「おう!」
『頑張ろうね〜!』
三奈ちゃんは、指定の会場へと向かって歩き始めた。
さぁ、そろそろ私も行かないと。
荷物を取り立ち上がろうとした時、その手をパシッと取られた。
切島くんだ。
『わっ…ど、どうしたの切島くん』
「モカ…」
じっとこちらを見据える切島くん。
「絶対受かるぞ!…絶対だ!!」
私の手を掴んでいる方とは反対の拳をグッとこちらに突き出される。
それを見た私は思わず笑った。
『うん!!』
拳を軽く突き合わせ、私達はそれぞれの演習会場へと向かったのだった。