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ここは関西地方江洲羽市。
「最近チンピラやらチーマーやらのイザコザが多くてなァア!腹が減ってしゃアないわ!」
私を受け入れてくれたこの人は、BMIヒーロー ファットガム。
そう、私は今まさに校外活動中なのである。
そして、校外活動をするにあたって驚いたことがある。
「せやからここらのヒーロー事務所も武闘派欲しがっとんねん!レッドライオットくん適材やで!」
「よろしくお願いします!!」
なんと、切島くんも一緒なのだ。
切島くんは体育祭で指名のあったフォースカインド事務所が受け付けていなかったため、天喰先輩に頼み込んで入れてもらったらしい。
私と同じような境遇でここに居るのだ。
「キュアヒールちゃんも、"個性"は回復やのに基本は体術で戦うて、めっちゃえぇキャラしとるやん!」
『へへ、ありがとうございます。頑張ります!』
「フォースカインドさんが受け付けてなかったんで拾ってもらえてありがてーっス!」
『私もです…!紹介してくれた天喰先輩に感謝です』
切島くんと私は顔を見合わせて笑った。
「ミリオの都合がついていれば…君達グイグイ来て恐ろしかった」
「環はそのヘボメンタルどうにかなれば逸材やのにな!」
「そのプレッシャーが俺を更なる低みへ導く」
『ブッフ!』
私は天喰先輩のセリフに声を出して笑った。
なんだ、天喰先輩ってユニークな所もあるんだ。
ちょっと勘違いしてたかも。
「いつもこうなんだ!この人は俺を甚振るためスカウトしたんだ!パワハラさ!帰りたい!」
「激励くれてるんじゃないっスかね!俺はそう聞こえる!」
「ファットぉ!ウチの食えや!」
「明日な」
騒ぐ天喰先輩と切島くんの前では、ファットガムが色んな店の人に声を掛けられていた。
人望あるんだなぁなんてぼんやりと思う。
「ん?なんや、じっと見て。食うてみるか?美味いでここのたこ焼き!」
『え、良いんですか!頂きます』
私はファットガムからたこ焼きを一つもらい、もぐもぐと頬張る。
『んん~、おいひい…♪』
「キュアヒールちゃん、えぇ顔するやん!」
何だろう、キュアヒールって中々呼び慣れないから少し気恥ずかしい。
ファットガムと私の後ろでは天喰先輩と切島くんが話をしているようだった。
「君やミリオのように明るく前向きにはなれない」
「俺もそんなっスよ、みんなが必死ん時に何も出来ねぇこと多くてクラスの連中と実力も経験値も開いちまって…だからせめて並び立てるよう差を埋めたいんス!」
「それを前向きと言うんだよ一年生!」
賑やかなメンバーで良かった。
『(楽しく過ごせるに越したことはないしね…♪)』
後々、私はこの脳天気な考えを激しく後悔することになるのだった。